01「ガチャガチャ投資」
- ■ ガチャガチャで副業開始
- ■ 派生ビジネスも展開
「コップのフチ子さん」のヒットをはじめ、精密なきのこやかえるのフィギュア、おもしろ系グッズなどの“大人向けガチャガチャ(カプセルトイ)”の人気がここ数年上昇している。この影響もあり、最近では『ガチャガチャ投資』にも注目が集まっているという。
これは、ガチャガチャの自販機を購入・設置することで収入を得る投資のこと。ガチャガチャの自販機とカプセルトイ以外の初期費用がほとんどかからない上、1、2ヶ月に1回程度補充や集金を行うだけで良いので、時間もとられない。また、設置場所も自由度が高いため、手軽に始めやすいのも特徴だ。そのため、主に個人向け投資家や副業を考える勤め人を中心に人気を集めており、彼らに人気の設置場所を紹介するサービスなどの派生ビジネスも生まれてきているという。ますます人気が高まるガチャガチャの今後のビジネス展開に注目したい。

02「ベビーシッター控除」
- ■ ベビーシッター代を所得控除対象に
- ■ 少子化対策をねらう
厚生労働省が『ベビーシッター控除』という制度の実施を検討している。これは、ベビーシッターを頼んだ場合にかかる諸経費を、所得税の課税対象から除外し、税負担を軽くする制度だ。日本ではまだなじみの薄いベビーシッターを普及させ、共働きの家庭での子育てを支援し、進む少子化に歯止めをかけることが目的だと思われる。
ベビーシッターの普及への第一歩だと歓迎される声がある一方で、制度の問題に対する批判の声も上がっている。たとえば、対象者が会社員のみであることから、自営業・個人事業主などの、在宅時間が会社員より長く、保育園への入園許可が出にいためにシッターを必要とする人たちは対象外となってしまうことなどがある。また、そもそも一般家庭にはシッターを頼むほど金銭的余裕がないという意見もあり、結局は高所得者向けの政策だという意見も見られる。少子化の対策として大きく貢献しそうな制度なだけに、熟考を重ねてよりよい制度になってほしいものだ。

03「官製バブル」
- ■ 政府主導の“人工バブル”
- ■ 世界の市場に動揺広がる
このところ話題になっている、中国経済の失速。その背景には、政府による株式相場の操作で成り立っていた好景気『官製バブル』の崩壊がある。毎年約8%の経済成長を記録していた中国経済だが、実態は規制緩和による個人投資家の激増や不動産開発の乱発による地価上昇など、政府によるところが大きかった。特に株式市場では、投資家が自分の株を担保に借金をして株を買う「信用買い」を誘導するような施策が行われ、時価総額に対する信用買いの比率が15%以上に上るなど、極めて不安定な状態にあったという。
そこに、昨年11月の外国人個人投資家への市場開放が重なった。彼らがその後一斉に引き上げたことで株価は急落し、国内個人投資家も慌てて持ち株を売却しはじめたため、株価が下げ止まらなくなってしまったのだ。結果として比較的安全国の株価が乱高下するなど、世界経済に不安を招いてしまった中国官製バブル。今や世界経済に影響するだけに、今後に注目が集まる。

04「アンチエイジングドッグ」
- ■ 老化のバランスをチェック
- ■ 同じ病気でも傾向が違う?
一年に一回、しっかりと健康診断を受けているからその他の検査は必要ない。そう考える人も少なくないだろう。しかし、健康診断では判りづらいもの、それは年齢による身体の老化だ。その老化は個人差があり、進行すると弱点となり、病気や要介護状態になる傾向が強くなる。そこで最近、老化によって弱点となる部分を探る検査『アンチエイジングドッグ』が注目されている。
アンチエイジングドッグとは、筋肉・血管・神経・ホルモン・骨という5項目それぞれの老化度を調べる検査のこと。老化が原因で起こる体調不良や疾患を予防することを目的とし、その人ごとに大きな危険因子となるものが何かを探ってくれる。現在、この検査は30代後半から60代を中心に受診希望者が多く、全国的にも普及し始めているという。病気を発見するだけではなく、自分がこれから注意するべき病気を予防するための検査として話題となっている。

05「ちょっと暮らし」
- ■ 北海道に少しだけ住んでみよう!
- ■ 移住を促す体験型制度
日本全国で過疎化が問題となり、移住者を呼び込もうと補助制度を整える地方自治体が増えている。そんな中、北海道は2006年度から短期的に移住してもらうことで、その生活を都心部の人々に体験してもらう制度を始め、今ではこれが『ちょっと暮らし』と称して話題となっている。
主なターゲットは定年退職を迎えた団塊世代だ。実際に魅力を体験してもらうことで、第二の人生の住処に北海道を選んでもらう狙いがあるという。北海道には避暑地としての人気はもちろんのこと、スギの木がないため花粉症を避けたい人々からの需要もあり、サービス開始から10年余りで年間利用者は2,500人にも上った。また、リピーターも約6割を占め、その満足度の高さから移住への動機付けが期待できる。近年は北海道以外でも短期定住の補助が行われており、地方の人口減少に歯止めをかけることができるか、今後が注目される制度だ。

06「Linkers」
- ■ 企業同士のマッチングサービス
- ■ 人的ネットワークが鍵
日本には、世界に誇る技術力を持っていても、それを発信する力が弱いために受注に結びつかない中小企業が多いという。一方で、新商品の開発に新たな技術を求めるものの、生産パートナーを見つけることが困難な大企業の存在もある。そんな2つの問題を結びつけ、技術力を持った中小企業とそれを求める大企業をマッチングするサービスが『Linkers(リンカーズ)』だ。
一般的なマッチングサービスはインターネットや商談会を介するものが多い中、Linkersは地元企業を知り尽くしたコーディネーターと協力し、密度の高い情報を提供している。 “人の力”を最大限に活用することで他のサービスよりもニーズに沿った紹介を行うことができるのだ。そのためマッチング成功率は9割を超え、サービス開始後1年で100案件を成立し、賛同する企業も増えている。現在は日本のモノづくり文化を支える基盤として期待されており、地方創生の大きな原動力になるのではないだろうか。

07「ママカフェ」
- ■ 子連れでも安心してくつろげる
- ■ 周囲を気にせず、ゆったりできるカフェ
近年では少子化の影響を受け、子育てがしやすい環境を整えることが課題になっている。そんな中、『ママカフェ』と呼ばれる飲食店が、都内を中心に増えている。
ママカフェとは、小さい子どもを連れてくつろげるカフェのこと。外出先で子どもが騒いだり、泣き始めてしまうと、周囲への迷惑を考慮する母親たちは気を休めることがなかなか難しい。そこでママカフェでは、子どもの遊び場を用意し、来客する層も子育て中の人に絞ることで、周りを気にせずゆっくり長居することができる空間を提供している。近年では、ベビーカーで電車に乗ることに批判が出たり、保育園や幼稚園からの子どもの声で騒音問題に発展してしまったりすることも少なくない。だからこそ、子育てをするママたちの味方になるようなサービスが求められているのかもしれない。
