これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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時流度チェック

01「Best Global Brands」

  • ■ ブランド力をランク付け
  • ■ 日本企業も大健闘

世界最大のブランディング会社インターブランドが、国際的に価値のあるブランド番付『Best Global Brands』の2015年版を発表した。これはブランドの影響力や価値を金額に換算したランキングで、1999年から毎年公開されている。1位はアップル、2位はグーグルと続き、日本の企業はトヨタの6位が最上位となり、アジア企業の中でもトップの座に立った。
このランキングの動向を分析すると、国際的に評価される基準が見えてくる。例えば、デジタル機器の普及に合わせたサービス展開でファンを獲得しているレゴグループは今年初ランクインを果たしたが、スマートフォンへの進出をしなかった任天堂は消費者との接点が大幅に減ったという理由でランキング圏外になった。他にも新興国への進出や購買の後押しとなる取り組みが評価対象となっており、ブランディングモデルとして注目されるデータではないだろうか。

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02「一億総活躍社会」

  • ■ 定義が曖昧との意見も
  • ■ 全国民が活躍できる社会へ

景気上昇を示す数値があげられるものの、人によっては効果が感じられないという声もあるアベノミクス。しかし去る9月24日、安倍首相は記者会見でアベノミクス第二弾を発表した。ここでは新・三本の矢を掲げ、「国内総生産600兆円」「出生率1.8」「介護離職ゼロ」という3つの目標が明らかにされている。
中でも話題になっているのは『一億総活躍社会』という言葉。これは、誰もが自身の力を発揮し、夢を目指して活躍できる社会を目指して掲げられたスローガンのこと。加藤勝信氏が担当大臣として就任したが、当時は具体的な取り組みについての説明がなかった。そして現在、一億総活躍に向けた政策を提言している段階で、その中には子育てや社会保障、強い経済を目的としたものがあるという。内閣支持率は安全保障関連法案が可決したことで低下しており、新・三本の矢と共にこの目標を打ち立てることで、支持率回復の狙いがあるのかもしれない。

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03「ぼかし言葉」

  • ■ 断言しない言い回し
  • ■ 世代の違いで会話に支障

「~でよろしかったでしょうか?」「~的にはこうだと思います」…日常の中でこんな言葉遣いを聞いたことはないだろうか。これは『ぼかし言葉』といい、意見や物事を断言しない言い回しのことを指す。
文化庁の発表では、このぼかし言葉は15年前より若い世代を中心に使用頻度が高まっているという。その理由としては「断言を避けることで、場の雰囲気を壊さない」ぼかし言葉と、「自身の意見よりもその場の雰囲気を大切にする」という近年の若者の価値観が合致したためだといわれている。だが、世代が離れた職場などでは、年配者がその真意を理解できず、気遣いのつもりで使ったぼかし言葉がかえってその場を困惑させてしまう場合もあるそうだ。世代ごとの言葉の文化の違いはビジネスコミュニケーションにも影響する可能性もあるだけに、注意したいところだ。

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04「グッジョバ!!」

  • ■ 職業体験アトラクション
  • ■ 様々な企業が参画

よみうりランドに新しく登場する『グッジョバ!!』が話題を集めている。これは、「モノづくり」をテーマとした職業体験施設のこと。ターゲットは家族連れで、小さな子どもにも“モノをつくること”への関心を持ってもらうことが目的だ。
エリア内には「モノづくり」の業種として自動車・食品・ファッション・文具があり、自分でデザインした自動車を実際に施設内で走らせることもできるなど、本格的かつ子どもから大人まで楽しめる内容となっている。また、それぞれのジャンルごとにサポート企業として日産自動車や日清食品、島製作所やコクヨなどの大手メジャー企業が名を連ねている。ただ来場者が職業体験をするだけでなく、このような企業が積極的に参加することで企業アピールも兼ねた施設にもなるため、それぞれクオリティの高いアトラクションになっているのも特徴だ。2016年のオープンを前にして様々なメディアで注目されており、オープン後の反響に注目したい。

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05「新宿区の100年」

  • ■ わずか2,000部のベストセラー
  • ■ ニッチ市場に狙いを絞れ

出版不況と言われて久しい現在、多くの本は数千部の初版が売り切れず、返本の山を築くという。そんな中、長野県の小さな出版社・郷土出版社が、発行書籍の初版を売り切ることで注目を集めている。先月発売されたばかりの新宿区の歴史を詳細に描く記録集『新宿区の100年』もその一冊だ。この書籍では新宿区というニッチなエリアの歴史を、写真や図版を交えて紹介する。主なターゲットは地元を愛する住民や、郷土史研究家。当初は限定1,500部の予約販売制だったが、それを上回る予約があったため、2,000部に増刷。定価9,900円と高価であるにもかかわらず、すでにほぼ初版を売り切ったという。
これまでも地元密着型の書籍を作ってきたが、いずれも10,000円前後と高価ながら売れ行き好調で、返本の少なさが利益率の高さにも繋がっている。狙いをあくまでニッチな市場に絞ったことで生まれた小さなベストセラー。出版不況の時代だからこそ生まれたビジネスモデルとして、今後も要注目だ。

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06「鶴と亀」

  • ■ 地方のお年寄りをスタイリッシュに紹介
  • ■ 長野から発信される話題のフリーペーパー

いまや日本中の書店やカフェで配付され、さまざまな種類が存在するフリーペーパー。最近その中でも異彩を放ち、人気を集めているのが『鶴と亀』だ。
これは、地方にお住まいの“イケてるじいちゃん・ばあちゃん”をスタイリッシュに発信するフリーペーパーで、「地方でしかできないものを、地方から発信すること」をコンセプトに掲げている。このフリーペーパーは、長野県奥信濃に暮らす兄弟が制作しており、一度は東京に暮らしていたものの、地元からお年よりたちの魅力を伝えようと故郷からフリーペーパーを全国に配布しているそうだ。気になる内容は、おじいさんとおばあさんのファッションが紹介されていたり、普段服用している薬が写真付きで掲載されたりと、斬新な手法でお年寄りにスポットをあてている。これまでになかった内容の企画のおもしろさ、そして今後も日本が直面するであろう、高齢化社会のヒントとなりえるのではないかという理由から大きな話題を呼んでいる。

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07「自動運転車」

  • ■ AI(人工知能)で自動走行
  • ■ 安全性に対する不安の声も

海外の自動車メーカーの度重なる不祥事の影響もあってか、好調な業績を見せている日本の自動車業界。そんな中『自動運転車』が注目を集めている。これはAI(人工知能)を搭載した、人間が運転をせずとも自動で走行してくれる自動車のこと
車に搭載されたビデオカメラや振動センサーで周囲のデータを収集し、それを元にAIが情報処理して走行するというものだ。そのため、運転の苦手な人やお年寄りからの需要が見込まれている。また、その将来性の高さから、業界において大手メーカーによる開発競争が激化しているという。一方で、自動車任せの運転によるドライバーの運転技能の低下や、事故を起こした場合の責任の所在など、まだまだ問題は多く残されており、そうした声を受け、政府は警察庁と法整備に乗り出すことを発表した。テクノロジーの進化とともに便利になる一方、実用化に向けた安全性への対策にも国全体で注目していきたい。

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