これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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時流度チェック

01「過剰品質」

  • ■ 高品質すぎる日本製品
  • ■ 日本ブランドの礎にも

消費者の予想を上回るサービスや機能が盛り込まれている日本製品は、高品質として世界から評価されることが多い。このように、日本のモノづくりやサービスにおいて、求められる以上の品質を備えていることを『過剰品質』と呼ぶ。以前はあまり良くない意味で使用されていたが、近年はメイドインジャパンの高品質を評価する理由にもなっており、その意味や受け取り方が変わってきている。
元々の意味としては、味は変わらないのに整った形の野菜のみ販売する行為や、オプション機能の多すぎる家電製品などを差して言う言葉だった。過剰品質のために生産コストが増え、海外製品との価格競争に負けているという指摘もあったという。このように、過剰品質は企業の利益を圧迫することもあるが、一方でメイドインジャパンのブランドを保つ礎にもなっており、一概に切り捨てることは難しいという。どちらのバランスも考慮した品質づくりが大切なのではないだろうか。

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02「お試し移住」

  • ■ お試し気分で地方に移住
  • ■ 地方再生につながるか

地方の人口が減少し、都市部への人口集中が進んでいる。その対策として、都会に出ていた若者が地元に帰って就職する“Uターン”や、地方での子育てを援助する制度などが話題となっている。中でも、地方へ短期間移住できる制度『お試し移住』が全国の自治体に広がっているそうだ。
お試し移住をする人々は、自治体からの補助を受けられたり、無償で宿泊できたりすることもあるという。宿泊地には旅館や民宿、リノベーションを行った空家などがあり、滞在期間も数日から数ヶ月と幅が広い。利用条件としてアンケートやボランティアなどの活動への参加があるが、いずれもハードルは高くないため申込みしやすいそうだ。主なターゲットは子育てを終えたシニア世代で、老後の移住先を慎重に決めたいという需要に上手く応えた制度となっている。実際に住むことでその土地の魅力が伝わりやすいため、この制度でさらなる移住者の呼び込みが期待されている。

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03「パワポ禁止令」

  • ■ プレゼン資料に革命?
  • ■ 国内外で実施

プレゼンテーションの資料といえば、マイクロソフト社のプレゼン用ソフト「パワーポイント(以下パワポ)」が定番だった。しかし、国内外ではプレゼン時にパワポを使うことを禁止する動き、通称『パワポ禁止令』が広まりつつあるという。海外ではネット通販大手のアマゾン社、国内では自動車メーカーのトヨタグループなどで、すでに実施されているという。
パワポを使うと、アニメーション機能などによって、視覚的に情報量の多い資料を作ることができる。しかし、プレゼンされる側はその資料ばかりに目を奪われ、肝心の話に注意が向かなくなる傾向があるそうだ。また、話者自身が目を引く資料作りに注力しすぎ、プレゼンの内容や話し方の工夫を怠ってしまうという。パワポ禁止令が導入された会社では、「資料はA4一枚にまとめる」など、簡潔な資料作りが推奨されている。今後は、情報量の多さよりも、話者自身が要点をまとめる力が要求されていきそうだ。

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04「琴奨菊」

  • ■ 10年ぶりの日本出身力士の優勝
  • ■ 相撲界の新たな時代に

2016年の大相撲・初場所で初日から12連勝し、3横綱に3連勝するという圧巻の姿を見せたことで話題となった『琴奨菊(ことしょうぎく)』。日本人の優勝力士は栃東以来、10年ぶりの快挙だ。
ここ10年の大相撲界を振り返ると、相撲人気を牽引してきたのはモンゴルなどの外国出身の力士だったこともあり、今回の優勝には日本中が盛り上がりを見せている。もちろん、日本の相撲界での優勝に出身地は関係なく、力士自身の努力を重ねた結果だ。しかし、業界内では強い外国人力士が増え続けており、今後も日本文化としての相撲の国際化が広がっていくだろう。ケガや不調を乗り越え、初優勝を飾った琴奨菊によって、新たな層の注目を集める中、日本人力士も相撲界で結果を残し続けていくことが期待されている。

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05「BuzzFeed」

  • ■ 話題のニュースメディア上陸
  • ■ 政治からコミカルまで幅広く配信

近年のツイッターやフェイスブックなどのSNSによる情報の拡散による話題性(=Buzz)の高さは、目を見張るものがある。そんなソーシャルメディアの特性を活用したニュースメディア『BuzzFeed(バズフィード)』が、日本でサービスを開始し、話題になっている。
米国発のBuzzFeedでは、動物の面白い写真や笑える話などといった気軽に読める“ネタ”要素の高い記事から、政治や社会問題などに関する報道記事まで、幅広い情報を取り扱っている。従来のニュースサイトは、あらかじめ専用のサイトのサービス経由で記事を流用して配信するのが主流だったが、BuzzFeedではSNSに特化し、独自に編集した記事を配信することで情報の拡散を図っているのが特徴だ。すでに世界の11カ国でサービスを展開しており、日本では国内最大のポータルサイト「Yahoo! JAPAN」と協力しつつ、今後の展開を検討するという。SNSでの「拡散力」をいかにビジネスに活用するのか、日本経済への影響にも注目したい。

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06「まるごとにっぽん」

  • ■ 浅草に新名所登場!
  • ■ 全国の市町村の特産品が集結

東京・浅草に新名所が登場した。全国の地域の魅力が体験できる商業施設『まるごとにっぽん』が、オープン後20日間で46万人を突破するほどの賑わいをみせ、注目を集めている。
ここでは「地方創生」をテーマに、市町村の様々な特産品を購入したり、体験したりすることができる。中でも施設の約半分を占めるテナントでは、都内に多くあるアンテナショップとは一味違う、“市町村単位”での特産品を扱っており、限られた地方から初出品となる特産品が7割を占めるという。他にも、その場でふるさと納税が申し込める店舗や、ズボンやタイツを履いたまま入れる足湯コーナーなど、多彩な体験型店舗も多い。浅草という人気の観光地に立地していることもあり、連日多くの人が押し寄せているという。今までにない店舗のため、改善の余地も多いというが、多くの人がこの施設をきっかけとした地方への興味喚起につながるか、今後の展開に期待したい。

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07「アナろぐ」

  • ■ アナログが市場を拡大中
  • ■ 教育やビジネスの現場でも注目

パソコンやスマホ、デジタル家電など…。私たちの生活の中に「デジタル」が溢れていることが当たり前の時代になった。そんな中、デジタルに囲まれた生活に疲れたアタマを癒す『アナろぐ』というコンセプトが話題になっている。「アナろぐ」とは「アナログコンテンツでくつろぐ(アナ+ろぐ)」という意味の造語である。
いま、アナろぐ人が増えているという。例えば、近年の音楽業界ではCDやデータ配信が数字を落とす中、アナログレコードの売り上げはここ10年ずっと伸びを維持している。また、ボードゲームなどのアナログゲームは、人と人とのコミュニケーションを学ぶことができるとして、教育やビジネスの現場でも注目され、導入され始めているという。デジタルに埋もれていたアナログが注目を集め、今後はデジタルとアナログの両方の良さを生かしたビジネスの展開も期待されている。デジタルが全盛期の今、アナログを振り返ることで新たな閃きが生まれるのかもしれない。

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