これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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時流度チェック

01「高所平気症」

  • ■ 高いところが恐くない
  • ■ 子どもに増加?

近年、マンションのベランダの柵を越え、落下してしまう子どものニュースが増えている。この原因として、子どもたちの『高所平気症』が指摘されているそうだ。
これは高いところにいても高さを認識できず、少しも恐怖心を抱かない状態のことを指す。幼い頃から高層マンションで暮らしてきた子どもは高所に慣れてしまい、高低の感覚が麻痺しがちなことが原因だ。そもそも高さに恐怖を感じるのは、命を守るために働く本能なので、その感覚が欠如すると危険な事故につながってしまう。現在は法律で定められている柵の高さ基準が甘いという指摘も挙がっており、認知の広がりに伴って改善意識も高まっているようだ。将来的には高所平気症に続き、生活環境の変化による新たな問題が発生するかもしれない。法改正を待つだけではなく、各業界の積極的な対策が求められるだろう。

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02「ヤッホーブルーイング」

  • ■ 売上増加中のビールメーカー
  • ■ 特徴的な施策が話題に

近年は発泡酒の消費量が増加する一方で、ビールの消費量は年々下がっているという。多くの大手ビールメーカーがその影響を受ける中、毎年成長し続けている会社『ヤッホーブルーイング』が注目を浴びているようだ。
ヤッホーブルーイングとは長野県のクラフトビールメーカーで、代表的な商品は「よなよなエール」。以前は卸問屋への営業やテレビCMなど、一般的な販促活動を行っていたものの、売上は芳しくなかった。そこで、代表の井手直行氏が全方位向けのアピールではなく、ごく一部の顧客が熱望する商品づくりと通信販売に重きをおいたところ、大成功を収めたという。その後、特徴的なネーミングやメールマガジン、「300万円引き」などの面白いキャンペーンを打ち出し、新規顧客獲得にも成功している。大手メーカーの施策を真似るのではなく、自社の強みを活かした中小企業ならではの経営が成功の鍵のようだ。

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03「ブラック部活」

  • ■ 教員を圧迫する「全員顧問制」
  • ■ 若手教員らの署名活動拡がる

青春の象徴とも言える部活動。しかし、その実態は部活の顧問教師を巡る環境が長時間・無賃労働が常態化している、いわゆる『ブラック部活』状態なのをご存知だろうか。
公立中学校の部活動では、顧問教師が担う指導はほぼ全て勤務時間外。余剰時間の多くを部活指導にあてなければならず、本業の教育研究や授業準備はおろか、休むことすら出来ない現状に教員から悲鳴が上がっている。その原因は「全員顧問制度」だ。部活は正規の教育課程ではないため、顧問制も正規制度ではない。だが、半ば義務化した慣習として、教師は顧問就任を現状拒否出来ず、公立中学校の全教員のうち9割以上が何らかの部活顧問を担当している。この問題を解決するため、若手教師らが「部活問題対策プロジェクト」を立ち上げた。教師の顧問就任選択権を求め提出した文部科学省への要望書には2万人以上の署名が集まっている。これが、教師の過酷な勤務形態のあり方を見直す契機となるかもしれない。

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04「ハラール駅弁」

  • ■ ハラールフードが駅弁に
  • ■ 急拡大するハラールマーケット

イスラム教の教義に従い調製された食品、ハラールフードが駅弁になった。
ハラールフードとは、豚肉やアルコールなどを避けるといった、「イスラム教の基準で食べても大丈夫なもの」を指す。この『ハラール駅弁』は、ムスリム(イスラム教徒)の戒律に基づく食材と手順で調理されており、ムスリムも安心して食べることができる。ハラール駅弁発売の背景には、近年の訪日ムスリム観光客の急速な増大がある。厳密な調理手順を要するハラールフードは、通常の飲食店では提供が難しく、訪日ムスリム観光客にとって食事が大きなネックとなっている。現状は需要と供給がつりあっていない状態だが、各企業からは大きな商機としても見込まれている。ハラール駅弁はエキナカでお弁当を販売する「膳まい」が4月から販売を開始、東京駅で購入できる。オリンピック開催に伴う訪日外国人の増加にむけ、今後も多くの場所でハラールフードが普及していきそうだ。

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05「ヒトものバス」

  • ■ 乗客と荷物を一緒に運送
  • ■ 住人と企業双方にメリット

近年、家にいながら買い物ができる通販は便利な一方で、物流業界における人手不足などの問題に繋がっている。そんな中、注目を集めているのが、岩手県北自動車とヤマト運輸で展開している貨客混載バス『ヒトものバス』だ。
これは、後部座席を荷台にしたバスで、乗客と宅配荷物を一緒に乗せることで、バス事業者が少量の貨物を運べるようにしたもの。乗客を乗せる前に荷物を載せ、そのまま終点まで通常運行し、回送中にヤマト運輸の営業所に荷物を運ぶシステムだ。もともとは、地域の高齢化や過疎化が進む中、高齢者にとって重要な移動手段となるバス路線網の維持と物流の効率化を目的としている。路線バスの空きスペースを荷台として有効活用することで、地域の住人と物流企業双方に大きなメリット生むサービスへと変化させた。サービスはまだ開始したばかりだが、今後の発展に期待したい。

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06「社内失業」

  • ■ 出社しても仕事がない
  • ■ 企業の成果にも影響

昨今、各業界で騒がれているのが人手不足だ。しかし、近年では会社にいながら仕事がない状態『社内失業』になってしまう人が増えているという。
これは、40代のサラリーマンに多い。その理由として、バブルの好景気の時に大量に採用されたが現在は仕事がうまく割り振られずに余ってしまった、社内の出世競争に疲れてモチベーションが下がり仕事を振られなくなった、などが挙げられる。こういった社内失業者たちは、上司や同僚とのコミュニケーションもうまくいかず、敬遠されているケースも少なくない。企業にとっても、社内失業者が増えることで生産性が下がり、人手が足りなくなるといった悪循環が生まれている。会社の財産である人材をいかに活用できるかで企業の成果が変わるため、人材活用の見直しや社内のコミュニケーションの活性化を図る取り組みを行うなど、社内失業者に対する早急な対応が求められるだろう。

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07「BABYMETAL」

  • ■ ヘビーメタル×アイドルユニット
  • ■ 米チャートで国外アルバム部門1位

アイドルとヘビーメタルの融合を掲げた女性3人組ユニット、『BABYMETAL(ベビーメタル)』が今話題になっていることをご存知だろうか。4月1日に発売された2ndアルバムが、米ビルボードのアルバムチャートで39位の快挙を達成したためだ。日本人アーティストがTOP40以内に入ったのは、1963年の坂本九による「スキヤキソング(上を向いて歩こう)」以来だという。
2010 年に結成されたBABYMETALは当初からそのコンセプトで注目を集め、2014年にワールドツアーを開始すると、日本文化のファンのみならず、メタルロックのファンからも高い評価を得た。ヘビーメタルへの敬意を表し、ジャンル内でのマナーを徹底的に守ったパフォーマンスが、ファンの心を掴んだのだ。日本でも、こうした国外での評価の高さが“逆輸入”される形で話題を呼んでいる。ターゲットを絞り込み、徹底してクオリティを上げたことが、逆に広い層に支持されたビジネスモデルとして、BABYMETALの今後の活躍にさらに注目したい。

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