これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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時流度チェック

01「虐待通報189」

  • ■ 電話番号3桁化で通報数が15倍に
  • ■ まだまだ改善の余地あり

児童虐待にまつわる胸を痛めるようなニュースが溢れる昨今、「もっと早く誰かが知らせていれば…」という気持ちを持つ人も多いだろう。そういった声に応えるように、昨年の夏に誕生した『虐待通報189』。これは電話機で189という3桁を押すとつながる児童虐待の通報や相談を受け付ける全国共通ダイヤルだ。この189の開始から、児童虐待の通報数は月に平均約26,000件と従来の15倍の数字となったという。しかし、その9割近くが呼び出しコールの途中で切られてしまい、実際に児童相談所につながったのは3,000件程度だ。その理由の一つに、通報者を近くの児童相談所までつなぐ音声案内が70秒近くかかってしまうことが挙げられた。今年の4月から30秒に短縮改善されたものの、被虐待者には一刻の猶予も許されない状況の場合もあるため、まだまだ改善の余地はありそうだ。今後は1日でも早く安全な日常を子どもたちに届けられるよう、継続して取り組むべき課題であるだろう。

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02「スタートアップ企業」

  • ■ 短期的な成長と利益を狙う
  • ■ 成功するのはひと握り

創業間もない中小企業を広く指す「ベンチャー企業」という言葉。これよりも注目されているのが、近年増加しつつある『スタートアップ企業』だ。
これは、新しいビジネスモデルを開発し、短期間で急激な成長と利益を狙う企業のこと。ベンチャー企業との違いは、スタートアップ企業は新しいビジネスモデルによって社会に技術革新を起こし、人々の生活を変えることを目的としていること。つまり、既存のビジネスモデルを使ったビジネスは行わないのだ。これらが増加している背景には、インターネットのサービスを活用することによる起業コストの減少や、大企業で働く魅力が失われつつあることが挙げられている。しかし、スタートアップ企業は長期的で安定したビジネスを行わないため、経営が不安定で利益を出せずに消滅してしまうことも多いという。例えリスクが高くても新しいことに挑戦する姿勢が、より良い社会を築くきっかけに繋がるのか、今後の広がりに注目だ。

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03「下流老人」

  • ■ 孤立状態の貧しい老人
  • ■ いずれは社会問題に

近年、貧困による高齢者の餓死や自殺がニュースとなっている。かつて日本は上流階級と労働階級の間の「中流層」が多いとされていたが、現在は高齢者の4、5人に1人は貧困状態となった。こういった収入も貯蓄も少なく、周囲に頼れる人間もいない高齢者は『下流老人』と呼ばれ、問題視されているという。
元々は社会福祉士の藤田孝典氏がつくった造語で、同名の書籍が出版されたことで有名となった。下流老人となる原因には、高額な医療費の支払いや一人暮らしでの認知症発症、熟年離婚による財産の分配などが挙げられている。藤田氏は下流老人の増加を社会問題と捉え、このまま深刻化すれば子供世代や若者に金銭的負担がのし掛かると指摘している。また、現代の非正規雇用やブラック企業などの環境は、下流老人予備軍を増やす可能性が高いそうだ。自分が下流老人にならないためにも、計画的な貯蓄や周囲の人々との交流が重要だと言えよう。

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04「eスポーツ」

  • ■ ゲームをスポーツに見立てた競技
  • ■ 日本でも大会が開かれる

皆さんは『eスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)』をご存知だろうか。これはコンピューターゲームをスポーツに見立てた競技のことで、世界ではすでに一般的になり、大会も行われている。そんなeスポーツの人気が日本でも徐々に高まりをみせているという。
eスポーツはガンシューティングやサッカー、格闘など競技性の高いゲームで勝ち負けを争う。3月中旬には日本で最大規模となるeスポーツの全国大会が開かれ、動画サイトで生放送の配信がされるなど、盛り上がりを見せた。昨今、ゲームのオンライン化で時間や場所を問わず誰とでも遊べるようになったことや、動画サイトが普及したことで、他の人のプレイを「観戦」して楽しむという文化が生まれ、日本でもeスポーツが広がりやすい土壌ができた。今後本格的なブームを迎え、ゲームに登場するユニフォーム等の衣装やキャラクターグッズ市場も同時に活性化されるだろう。eスポーツの今後の経済効果に期待だ。

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05「ゲノム編集」

  • ■ 注目の遺伝子操作技術
  • ■ 国産化によって産業とする狙い

数年前、遺伝子組み換えによって操作された農作物が食用として認可されたことは大きなニュースとなった。遺伝子操作によってその作物の性質を変化させ、農薬の使用量を減らしたり、病気感染のリスクを下げたりする目的があったのだが、実のところその精度はまだ低かったという。
そんな中、『ゲノム編集』という新しい技術が注目されている。これは、生物の遺伝情報の中から特定の遺伝子を指定して、その遺伝子情報を操作する技術だ。これまでの遺伝子組み換え技術では特定の遺伝子を指定することができなかったのに比べ、格段に精度を向上させることができる。経済産業省は、2016年~2020年の5年間で約90億円の予算を投入し、日本独自のゲノム編集技術を開発すると発表しており、今後日本の産業の柱とする狙いだ。とはいえ、遺伝子操作技術には未だに倫理的な議論が尽きない。新たな技術がどのように使われるのか、私たち自身も注意して見守る必要があるだろう。

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06「スターバックス イブニングス」

  • ■ アジア初出店
  • ■ お酒を楽しめるスタバ

仕事帰りにおしゃれな空間で、気軽に一人でお酒を楽しみたい…。そんな人の要望を叶える『スターバックス イブニングス(STARBUCKS EVENINGS)』が東京・丸の内に日本初出店し、話題になっている。
これは、スターバックスコーヒージャパンが展開するお酒を楽しめるカフェのこと。ターゲットは30~40代のお酒をたしなむビジネスパーソン。スタイリッシュな空間では、コーヒーはもちろん、ワインやビールと共にお酒に合うオリジナルスイーツやおつまみを楽しむことができる。世界的な大手コーヒーチェーンがお酒を提供するとだけあって注目度は高く、オープン後は連日満席だという。アメリカではすでに同じ業態で250店舗以上展開しており、コーヒーだけにとらわれない姿勢が良い結果を生んでいるようだ。今回の日本出店がアジア初とのことだが、これを皮切りに世界各国への展開もそう遠くないだろう。

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07「育児パッケージ」

  • ■ 自治体から送られる育児の必需品
  • ■ フィンランドの充実した子育て支援

世界的にも子育て支援・福祉が充実している北欧フィンランド共和国。日本にも子育てについて相談できる「赤ちゃん訪問」があるが、フィンランドでは「ネウボラ」と呼ばれる育児支援サービスがあり、誕生したすべての子どもに無償で『育児パッケージ』を配布している。今、この育児支援サービスが日本でも注目されているという。
育児パッケージとは、赤ちゃんの衣類やケア用品、おもちゃなどの育児に必要なアイテム約50点が詰められたセットのこと。日本でも「お産パック」を用意している産院もあるが、すべての子どもに国から送られている違いを見ると、フィンランドの福祉の充実さが伺える。日本でもユニークで実用的な支給品として話題となっており、各地で「育児パッケージ展」なども開催されている。子育てに対する関心が高まりつつある日本で、参考にすべき施策のひとつとして注目が集まっている。

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