これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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時流度チェック

01「共通投票所」

  • ■ 一箇所固定から複数選択に
  • ■ 投票率アップを目指す

近年は投票率の低下が問題となっており、その改善策が少しずつ実施されている。原因の1つである「投票所まで行くのが不便」という問題を解決するため、政府は指定された地域の有権者なら誰でも投票できる『共通投票所』の法案を可決した。
これまでは各地域で指定された一箇所でしか投票できず、投票日にわざわざそこへ赴く必要があった。しかし、共通投票所は駅やショッピングセンターなどの商業施設に設置できるので、複数の投票所から都合の良い場所を選べるようになるのだ。また、過疎化によって各地の投票所が廃止されるなか、地域住民の生活圏まで車で移動する「期日前投票車」も導入されることとなった。これによって長距離の移動が困難な人々の利便性、投票率の向上が狙いだ。夏の参議院選挙では、この対策が少しでも効果を出すことが期待されている。

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02「コバリオン」

  • ■ アレルギーになりにくい金属
  • ■ 可能性は無限大

金属アレルギーだから金属を使用した製品が選べない…。そんな人々の悩みを解決する、金属アレルギーでも使用できる新素材『コバリオン』を用いた製品が次々に登場している。
これは、東北大学の千葉晶彦教授が開発し、岩手県で製造されている新しい種類の金属のこと。金属アレルギーの代表的な原因であるニッケルをほとんど使用せず、窒素で代用することで加工性を保ち、そのうえ安価に提供できるようになった。元々は人工関節を改善するために開発したもので、それまではニッケルを含んだ欧米性のものが主流だったという。体内に組み込む金属には安全性が必須だが、コバリオンは副作用も少なく強度も十分なため、様々な医療器具への展開が期待されている。現在はアクセサリーなどに多く取り入れられ、来年度には黒字の見込みも立ったそうだ。コバリオンは現在日本のみで開発されているが、世界で展開される日も遠くないだろう。

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03「ポピュリズム」

  • ■ 不安や恐れを煽りで支持を得る
  • ■ アメリカ以外にも、広がりが

アメリカでは、今年11月に行われる大統領選挙の候補者選びが盛り上がる中、『ポピュリズム』が話題になっている。
ポピュリズムとは、大衆が抱く不安や恐れを煽り、支持を得ようとする政治姿勢を指す。これを最も巧みに利用しているのが候補者の一人であるドナルド・トランプ氏だ。彼は不法移民が国内の治安を乱すとして排他的な発言を繰り返し、移民に不満を持つ層から支持を獲得している。ポピュリズムの広がりは、アメリカだけに留まらない。ヨーロッパではイスラム圏から多くの難民が流入し、治安が悪化。これを受け、一部の政治家は、このイスラム圏難民の排斥運動を煽り、支持を広げつつある。また最近では、フィリピン大統領選挙で犯罪者に対して強硬な姿勢を取る候補者が当選したことも話題になった。広がりを見せる一方で、ポピュリズムは反対派との激しい対立も生み出している。この過激な政治姿勢の動きは、今後も注視する必要があるだろう。

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04「Abema TV」

  • ■ インターネットテレビ局
  • ■ 熊本地震で、大きく注目を浴びた

若者のテレビ離れがますます進む中、『Abema(アベマ) TV』が注目を集めている。
これは、PCだけでなくスマホのアプリからも視聴可能な、インターネットテレビ局だ。Abema TVはニュースやアニメ、バラエティーなど様々なチャンネルが、ケーブルテレビ放送のように並行しており、視聴者はこれらをいつでも無料で楽しむことができる。注目を集めたきっかけは、先の熊本地震だ。テレビがない避難所でも、被災者はAbema TVのニュースを通して、被災状況をいち早く把握できたという。また、被災地以外でも外出先で地震を知り、Abema TVの現地のライブ映像を見て、地震の情報を知った人も多い。この便利さが口コミとなり、Abema TVは放送開始からたった1ヶ月で、スマホアプリが200万ダウンロードされるまでに広がった。時間や場所にとらわれない、新しいテレビ視聴のあり方を作り出したAbema TVの、今後の動きに注目したい。

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05「スティックPC」

  • ■ USBサイズの超小型パソコン
  • ■ 幅広い使い方が期待される

スマートフォンやタブレットなど小型のデジタル端末はすでに当たり前の存在だが、テレビの端子に直接挿して使える超小型のパソコン『スティックPC』が登場し、話題となっている。
スティックPCは、USBメモリーより一回り大きいサイズの機器にWindowsを搭載している。テレビなどにある端子に直接挿せば、ディスプレイにパソコンの画面が映し出され、マウスやキーボードを別途用意すれば、普通のパソコンと同じように使える。最新型ではWindows10がインストールされ、価格も安価なこともあり、サブPCや出先でのプレゼン用PCとして気軽に購入できるのが魅力だという。2014年の初登場時は性能が低かったスティックPCだが、2016年に入り発売された第2世代型の性能が大幅に上昇したことで再び注目を集めている。必要最低限の機能をそなえた、使いやすくて利便性のあるスティックPCは、まさに時代の需要に上手く応えた商品といえるだろう。

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06「ガバメントクラウドファンディング」

  • ■ 政府が行うクラウドファンディング
  • ■ 使い道で共感を集める

寄付金額に応じた返礼品がもらえるのが魅力として、数年前からブームとなっているふるさと納税。その一方で、魅力的な返礼品を提供する自治体ほど多くの寄付金を集められている現状に対して、疑問の声も上がっている。そこで、あたらしいふるさと納税のかたちとして生まれたのが、『ガバメント(政府による)クラウドファンディング(オンラインで寄付を募る活動)』だ。
特徴は返礼品ではなく、使い道で寄付を集めようとしている点だ。公式ページでは、犬の殺処分ゼロを目指すなど、寄付されたお金が何に使われるのか具体的な目的が掲げられ、そのプロジェクトに共感が持てたら出資するという形式になっている。自治体自身が、その資金の使い道に自覚的になるきっかけともなるガバメントクラウドファンディング。新しい地域創生の道を切り開いていけるか、注目していきたい。

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07「キンプリ」

  • ■ 異例のロングラン
  • ■ 参加型の「応援上映」

映画界で異例のロングランを記録し、一風変わった上映スタイルが話題になっているのが『キンプリ』こと「KING OF PRISM by PrettyRhythm」だ。
キンプリとは、もともと女児向けのアーケードゲームが原作のTVアニメ「プリティーリズム」の劇場版スピンオフ作品のこと。上映前は知名度が低かったのだが、観客動員数30万人を突破し、興行収入が6億円を超え、初公開から3ヶ月以上に渡り上映されるという快挙を成し遂げた。熱狂的な人気の理由の一つに「応援上映」というスタイルを導入したことが挙げられる。「応援上映」とは、コスプレOK、サイリウムOK、声援OK、コールOKという常識を覆す上映スタイルだ。独特のフリや、コールのしやすいセリフ、地域によって応援が変わるなど、映画館をイベント化することに成功した。観客が参加することによって完成する応援上映というスタイルは、今後も盛り上がりを見せるだろう。

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