これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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時流度チェック

01「PUDO」

  • ■ 他社も共同使用可能
  • ■ 増える再配達への運送業界からのアンサー

Eコマースなどのネットショッピンクが急増し、国土交通省が減少対策に乗り出すほど再配達が問題となっている昨今。環境問題だけではなく不在時の再配達における人件費コストをも解決すると期待されているのが『PUDO(プドー)』だ。
PUDOとは、ヤマト運輸がフランスのネオポストショッピング社と合同開発し展開するオープン型宅配ロッカーのこと。特徴の一つにインフラとして力を入れている点がある。現在はヤマト運輸だけだが、今後は佐川急便など複数の業者が共同利用できるようになる予定だ。PUDOが開発された背景には、ネットショッピンクの普及による物流ネットワークの変化とそれに伴う問題が挙げられる。度重なる再配達は1年間に42万トンのCO2を生み出すといった環境問題に繋がるだけでなく、深刻な人手不足に陥るなど運送会社への負担も大きい。もはや社会問題となっており、解決するには運送業界だけではなく、業界の垣根を越えた大きな連携が必要になっている。

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02「K’aak Chi」

  • ■ 15歳の少年が古代都市を発見
  • ■ Google Mapsを使って検証

カナダの15歳の少年が、古代マヤ文明の都市を星の並びをヒントに発見し、『K’aak Chi(カークチ)』と名づけるという偉業を成し遂げた。
少年は「なぜマヤ文明の都市が川から離れた不便な山奥に作られたのか」という疑問から、マヤ文明の都市が星座の並びを模して造られたという仮説を立てた。その仮説を検証するために、なんとGoogle Mapsを活用したそうだ。星座の星の並びとマヤの古代都市の配置を観察した結果、マヤ文明の都市が実際の星の並びと対応することを見つけだした。さらに、少年はマヤ文明で重要だった星と対応する都市が未発見であることをカナダ宇宙省に報告。宇宙省から送られた衛星写真をもとに、新たな古代都市を発見したのである。少年の発想力や行動力はもちろんのこと、Google Mapsという誰でも簡単に膨大で専門的なデータベースにアクセスできるツールが出来たことも、発見の要因のひとつだろう。

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03「非常災害指定」

  • ■ インフラ復旧工事を国や県が代行
  • ■ 東日本大震災の教訓から施行

政府は熊本地震を、大規模災害復興法に基づく非常災害に指定した。『非常災害指定』がされると、橋やトンネルなどの復旧工事を国や県が自治体に代わって行えるようになる。
大規模災害復興法は東日本大震災を受けて施行され、今回が始めての適用となる。東日本大震災では、津波被害で自治体が行政機能を失ったため、復旧に非常に時間を要した。また、自治体はインフラ復旧以外にも避難所運営や仮設住宅の建設など多くの仕事を抱えている。国や県がインフラ復旧を代行し、自治体が被災者支援に注力できるようにするが狙いだ。はたして、いまだ混乱の続く自治体にとって、今回の非常災害指定が復興にどれだけ影響するのか。東日本大震災の教訓が試される事例として、今後も注目していきたい。

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04「レスター」

  • ■ 弱小チームがプレミアリーグ優勝
  • ■ ピンチに強いチームに成長

英国サッカーのプレミアリーグで、岡崎選手が所属する『レスター(レスター・シティFC)』が、世紀の大番狂わせを果たし、一大ニュースとなった。
レスターは創設132年目にして、初めてプレミアリーグ優勝をしたサッカーチームだ。選手年俸総額が、トップチームのおよそ1/4しかないレスターは、スター選手が集うトップチームとは程遠い。いわゆる弱小チームだったレスターが優勝したのには、チームの戦い方にカギがあった。それは、ゲームでピンチになっても、決してパニックにならない強い姿勢だ。そのチームの屈強さを支えたのは、ラニエリ新監督が実践する「どんな局面でもチームを常にポジティブに保つ前向きさ」だという。常に選手をほめたたえ、ポジティブな空気をつくったことが、一人ひとりの成長に繋がったのだ。勝負に勝つために必要なのは、資金ではなく人間力であることに気付かされるプレイだったといえるだろう。

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05「バスタ新宿」

  • ■ 国内最大のバスターミナル
  • ■ 変わり行く新宿を象徴

一日の平均利用者数が世界一の新宿駅に、新たに『バスタ新宿』がオープンした。バスタ新宿は、全国300都市をつなぐ国内最大のバスターミナルだ。
それまで新宿駅には、高速バス乗り場が19ヶ所点在しており、目的の乗り場を見つけるのは容易ではなかった。またJRの駅からバス停が最大で徒歩15分も離れているため、スムーズな乗り換えが困難だったという。新設されたバスタ新宿には、4階にバス乗り場、3階にタクシー乗り場、2階にJR駅といった具合に移動手段が一つの建物に集約されている。これにより、今までよりもスピーディに、乗り換えができるのだ。近隣には女性をターゲットにした商業施設「NEWoMan(ニューマン)」がオープンし、周辺エリアがさらに盛り上がることが予想される。煩雑で利用しづらいといった、悪いイメージからの脱却を目指す新宿の今後に注目したい。

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06「旅ナカワクワク」

  • ■ 東大美女の隣でフライト
  • ■ 批判相次ぎ即日中止に

5月11日にH.I.S.が発表した、旅を面白くするキャンペーン『旅ナカワクワク』シリーズ第一弾に批判が相次ぎ、即日中止となったことが話題となった。
第一弾の内容は、飛行機のフライト中に東京大学の美女学生が隣に座り、自分の得意分野で乗客を楽しませるというもの。海外旅行を購入し、諸条件をクリアした人に抽選で体験が当たる予定だった。ところがキャンペーンを発表した直後、SNSなどに苦言や批判意見が次々に投稿され、いわゆる炎上状態となり、H.I.S.が謝罪・中止を発表するという事態になった。この一連の流れに対し、昨今の企業はインターネットの意見に敏感すぎると注意喚起する人もいるが、このキャンペーンに難色を示す人が多く、大企業として発表するべき企画ではなかったという声も上がっている。話題になる企画には突飛さや派手さが必要だが、それだけを追い求めてしまうとこのような騒ぎになってしまうのだろう。

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07「ヘイトスピーチ対策法」

  • ■ 差別発言を許さない
  • ■ 法案には抜け穴も

与野党が長期にわたって調節を続けてきた法案『ヘイトスピーチ対策法』が、去る5月13日に参議院で可決され、成立目前となっている。これは、外国出身者であることを理由に侮辱したり、危害を加えることを告知したりするほか、差別を煽る不当な言動を禁止する法案だ。
民族間の争いははるか昔から絶えないものの、国際社会化によって差別を許さない傾向が強くなっている。ヨーロッパ諸国ではヘイトスピーチを規制する条項を設けていることが多く、日本もそれにならった形となった。被差別者には嬉しい法案成立となったが、同時に様々な問題や批判が挙がっている。まず、保護対象者が外国出身者のみであり、日本人への差別的言動は含まれていない。また、表現の自由との兼ね合いで罰則がないため、実際の効力が疑問視されているという。現在、与野党は差別対策の教育普及を政府に求めており、ヘイトスピーチの減少が期待されている。

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