01「WELQ」
- ■ 大手まとめサイト閉鎖
- ■ 情報の質や運営が問題に
インターネット上の情報を収集・編集した、まとめサイトと呼ばれるサービス。中でも大手医療情報まとめサイト『WELQ(ウェルク)』が、根拠のない情報を公開していたとして閉鎖し、影響が各所へ広がっている。
WELQでは大量の記事を格安で制作し、アクセスを稼いで広告費を得ていたそうだ。まとめサイト全般に言えることだが、多くの記事は取材や監修がなく、インターネットの情報をまとめただけのもの。信憑性に欠けるだけでなく、第三者の文章や画像を無断転載しているため、著作権侵害に当たることが多い。現在はまとめサイト自体への批判が広がり、他社も健康コンテンツを非公開にするなどの動きが出ている。無責任に質の悪い情報を発信するサイトが増える中、ビジネスのモラルが問われている。
【参考URL】http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1612/06/news046.html

02「ハロトレ」
- ■ 職業訓練の愛称
- ■ 知名度向上に一役
業務の知識・技術を習得するために厚生労働省が設けている、公的職業訓練。この制度の知名度が低いという問題を解決するため、「ハロートレーニング」、略して『ハロトレ』という愛称が名付けられた。
失業者や転職希望者を対象にしたこの制度は、条件によっては無料で受けられるコースもある。用意された科目は主に専門職のもので、機械や建築、ファッション、印刷関係など種類も豊富だ。年間30万人の利用者がいるものの、一般的な知名度が非常に低いため、今回の愛称募集に至ったそうだ。働きたくてもスキルが足りず働けない人、他業界への転職に足踏みしている人に対し、広く周知されることが期待されている。
【参考URL】http://www.asahi.com/articles/ASJCZ4VXFJCZULFA01B.html

03「Amazon Dash Button」
- ■ ボタン一つでリピート購入可能に
- ■ 小売店にとっては脅威
12月5日に『Amazon Dash Button(アマゾンダッシュボタン)』が販売され、話題を集めている。
アマゾンダッシュボタンとは、ボタンを押すだけで日用品などをリピート注文することができる小型端末だ。アマゾンプライム会員に向けたサービスで、アマゾンダッシュボタンをWi-Fiでインターネットに繋ぐと利用できる。現在食品・日用品の著名ブランド40種類それぞれに対応したボタンが発売されている。このようなショッピングの手法は「IoT e-commerce(モノからインターネットに自動アクセスするeコマース)」として注目されている。一方で、この動きは小売店にとって来客減少を招いたり、小口注文が増加による運送会社の負担に繋がるだろうという懸念の声もある。アマゾンダッシュボタンが今後及ぼすさまざまな影響に、注意する必要があるだろう。
【参考URL】http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ05I2T_V01C16A2TI5000/

04「パラレルキャリア」
- ■ 複数の肩書と専門性を持つ
- ■ 働き方の多様化に対応
働き方が多様化され、政府が企業に対して副業解禁を求める中『パラレルキャリア』が注目されている。
パラレルキャリアとは複数の肩書をもち、複数の専門性を有することを指す。この考え方の実践者には、自分の興味関心を新たなキャリアにしようする人が目立つという。例えば外資系企業のマネージャー職の女性は、会社に自分のキャリアを委ねることに疑問を抱き、もともと興味があった暮らしの整理術を活かした「ライフオーガナイザー」として活躍しているそうだ。パラレルキャリアのメリットは、本業とは異なる活動を通して人脈が広がるだけでなく、違う価値観に接して「気づき」が生まれることだという。本業にも活かせる知識も得られそうなパラレルキャリアが、今後どのように受け入れられていくかに注目したい。
【参考URL】http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161122-00117959-hbolz-bus_all

05「失敗の本質」
- ■ 旧日本軍の失敗を分析した書籍
- ■ 日本型組織の課題を浮き彫りに
太平洋戦争における旧日本軍の諸作戦の失敗を分析した書籍『失敗の本質』が、注目を集めている。
この書籍は、失敗の原因を旧日本軍の組織構造によるものとし分析することで、日本型組織運営が持つ共通の問題点を浮き彫りにした。現代の組織運営にも教訓を得られる名著として発売以来何度も版を重ねてきたが、小池都知事が座右の書として取り上げたことでいま再び売り上げを伸ばしている。人間関係に重きを置きすぎることへの弊害や、厳格すぎる縦割り主義など、日本型の組織が陥りやすい欠点を学べるという。既存の会社組織を見つめなおす同本がいま改めて脚光を浴びているのは、既存の価値観が大きく揺さぶられている現代の世相の反映なのかもしれない。
【参考URL】http://diamond.jp/articles/-/98447

06「記述式」
- ■ 入試に長文記述問題の導入を検討
- ■ 2020年の大学入試改革に向け
国立大学協会(国大協)が2020年度を目処に、国立大学の2次試験で国語を中心に高度な記述式問題の出題を検討し始めたことが話題となっている。
2020年度の大学入試改革に向け、大学入試センター試験に変わる新テスト「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」の実施が予定されているが、『記述式』テストの導入はこれに合わせたものとなる。国立大学の2次試験では現在、記述式を課しているのは募集人員の約4割ほどだが、この割合が変わることになる。知識の詰め込みではなく、思考力、判断力、表現力が求められる記述式が多くの大学で導入されようとしているのは、社会が求める人材の変化を現しているのだろう。
【参考URL】http://www.yomiuri.co.jp/national/20161202-OYT1T50130.html

07「株主優待」
- ■ 豪華な特典が人気
- ■ 個人投資家の需要高まる
近年、企業が株主に自社商品や優待券などを贈る優待制度『株主優待』が注目を集めているという。
以前は「株主持ち合い」といった複数の株式会社が互いの株を所有することが多かった。しかし、個人株主などの少数派の意見を無視したいわゆる“物言わぬ株主”状態を政府が問題視したことで、個人投資家を呼び込んで安定株主づくりをする必要がでてきたという。特典の内容は企業様々で、長期株式保有者に向けた自社の建設機器をモデルにしたオリジナルのミニチュアや、株主限定オリジナルビールなど、商品券に限らない個性的なものが人気だという。株主の母数を増やすだけでなく、いかに自社のファンを増やすかが鍵となりそうだ。
【参考URL】https://shikiho.jp/tk/news/articles/0/149455
