01「KOOV」
- ■ ブロックで遊ぶITおもちゃ
- ■ プログラミング教材にも
2020年から必修となる可能性があるプログラミング教育。現在は一部の学校で授業が行われており、プログラムを学べる製品も各社から続々と販売されている。間もなく発売される『KOOV(クーヴ)』もその一つだ。
ソニー株式会社が開発したKOOVは、小さなブロックと電子パーツでロボットをつくり、それをプログラムで動かせるようにしたもの。学習ガイドとしてアプリを充実させており、購入者はプログラミングやロボットの構造を楽しく知ることができるだけでなく、自作したプログラムを、専用ウェブサイトを通じて発表・共有することができる。対象年齢は8歳以上で、子どもだけでも遊べるように工夫されているという。このような教材なら、プログラミングに興味を持つ子どもを増やせるのではないだろうか。
【参考URL】https://ja.koov.io/

02「STEM人材育成」
- ■ 世界に通じる技術者を
- ■ 主要国が教育を始める
技術力が高いイメージのある日本だが、実は技術者向けの教育は他国に比べて遅れているという。現在先進国で注目されているのが、『STEM人材育成』という科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、数学(Mathematics)の4つを総合的に学ぶ教育だ。
多くの先進国はSTEM人材育成に予算をかけ、技術者の分母を増やすことに尽力している。従来の教育では技術者のレベルが上がらず、将来的に下請け程度の仕事しかできないことが予想されるからだ。身の回りのものが次々とIT化している現代では、新技術の開発は企業の価値や競争力と密接に関係するだろう。世界に遅れをとらないためにも、技術者教育に注力する時代がやってきたようだ。
【参考URL】http://diamond.jp/articles/-/114334

03「林業スクール」
- ■ 林業界の人材不足解消がねらい
- ■ 全国で開校が相次ぐ
2012年の京都府立林業大学校の開校を皮切りに、全国各地で実践的な林業を学べる大学校『林業スクール』が次々と開校されている。
林業界は現在深刻な人手不足に悩まされており、事故率も全業種のなかでも最も高い。これは安全教育や技術の伝承を行う、しっかりとした教育機関がこれまで存在しなかったためで、林業スクールはそんな問題点を解決するため開校された。スクールでは伐採や植林などの現場作業はもちろん、経営学や流通、マーケティングなど、林業運営の様々なノウハウを学ぶことができるという。地方創生が叫ばれるなか、山村地域の振興に欠かせない林業。業界の人材不足解決に一石を投じるか、今後も注目していきたい。
【参考URL】http://bylines.news.yahoo.co.jp/tanakaatsuo/20161017-00063310/

04「スローニュース」
- ■ 虚偽のニュースへの対決姿勢
- ■ 分析や深堀を伴う報道
ニュースのスピードと流通量が加速度的に上昇し続けるなか、英メディアBBCは『スローニュース』に力を入れると表明した。
ニュースをデータ、調査、分析、専門家の検証により深堀りし、なぜそのニュースが起こったかという背景まで説明するのがスローニュースだ。SNSでの拡散を目的とし、動画や画像などを中心に構成されたバイラルメディアの台頭は、刺激的で速報性さえあればそのニュースの真偽さえ問わないという風潮を流布させた。結果として、今や虚偽のニュースが現実の政治を左右するほどの影響力を持ち始めている。今回、ニュースの真実性を尊重するとBBCが改めて表明したことで、メディアの役割が見直されるきっかけとなるかもしれない。
【参考URL】http://www.huffingtonpost.jp/kazuhiro-taira/fake-news-slow-news_b_14625234.html

05「知日派」
- ■ トランプ外交の一手
- ■ 日本の社会・文化を理解した交渉
トランプ大統領就任後、「アメリカファースト」と称したアメリカの国交を第一優先とする各国への外交姿勢が連日話題になる中、日本に対する外交対策として『知日派』の起用にも注目が集まっている。
日本の社会・文化に対して好意的な「親日派」と違い、日本の社会・文化に対して深い理解を持っているのが知日派だ。トンランプ大統領は、日本との交渉が重要になる駐日大使や商務長官などに知日派メンバーを指名。日本の情勢を理解した知日派による交渉は、アメリカへ有利に働くと予想される。日米外交の今後の動きに注視したい。
【参考URL】http://www.asahi.com/articles/ASK1525BZK15UHBI008.html

06「わたしの「ふつう」
と、あなたの
「ふつう」はちがう。」
- ■ 人権啓発ポスター
- ■ 反響大で問い合わせ殺到
様々なメディアで広告が展開される中、『わたしの「ふつう」と、あなたの「ふつう」はちがう。』という人権啓発ポスターがネット上で話題を集めている。
これは、愛知県が法務省によって呼びかけた「人権週間」に合わせて制作された全7種のポスターのこと。子どもでもわかりやすいよういずれも漫画で描かれており、「わたしの『ふつう』と、あなたの『ふつう』はちがう。それを、わたしたちの『ふつう』にしよう」というキャッチコピーと相まって印象的な仕上がりになっている。県内の小学校や駅などに貼り出されたが、ネット上で取り上げられると大きな話題を呼び、全国からポスターを貼りたい旨の問い合わせが殺到したという。人権という難しいテーマを印象的に伝え、拡散することに成功した一例といえるだろう。
【参考URL】http://withnews.jp/article/f0161129000qq000000000000000W00o10101qq000014356A

07「羽田クロノゲート」
- ■ 1日に60万個の仕分け
- ■ 自動化で省力化
ネット通販が定着し、荷物量が激増している宅配業界。深刻化する人手不足を解消すべく、ヤマト運輸が1,400億円を投資して建設したのが、1日に60万個の仕分けを行う『羽田クロノゲート』だ。
羽田クロノゲートは機械による仕分けの自動化を実現した、日本最大級の総合物流ターミナル。荷物を自動的に仕分けラインの近くまで運ぶロールボックスパレットや、形の異なる荷物の大きさや行き先をセンサーで瞬時に判別するクロスベルトソーターなどが配備されている。従来の人が荷物を流し仕分ける方法を機械によって自動化することで、1ラインに必要な作業員を7割程度に抑えることに成功した。さらに他の拠点と比べ仕分けの処理能力が高いため、各拠点の省力化にも繋がるなどその影響は大きい。羽田クロノゲートの登場による、人手不足問題の改善に期待だ。
【参考URL】http://www.sankeibiz.jp/business/news/170211/bsd1702111604001-n1.htm
