01「ブルーシードバッグ」
- ■ ブルーシートを再利用したバッグ
- ■ 被災地の記憶の風化を防ぐ
2016年、最大震度7を記録し大きな被害をもたらした熊本地震。当時被災地ではブルーシートが雨風をしのぐ際や、睡眠時に活躍した。そんなブルーシートをゴミとして捨てずに、回収・洗浄してバッグとして再利用した『ブルーシードバッグ』が話題になっているという。
ブルーシードバッグの「シード」は、シートとシード(種)をかけており、熊本復興の青い種になれればという願いがある。ブルーシートは強い日差しや雨風に晒され劣化しており、強度のあるバッグにはならないが、製作者は地震を記憶し被災地を支援するアイテムとして購入してほしいそうだ。売り上げの一部は被災地の復興支援団体に寄付されるという。震災を想起させるブルーシートをポジティブなイメージに変換して、復興支援へとつなげたユニークな例として注目するべきではないだろうか。
【参考URL】http://blueseedbag.com/

02「#7119」
- ■ 救急相談ダイヤル
- ■ 症状に応じて的確なアドバイス
総務省は、けがや急病で救急車を呼ぶかどうか迷ったときの救急相談ダイヤル『#7119』の普及に力を入れている。「#7119」は、救急車を呼ぶ前に、まず電話で医師や看護師に患者の容態が緊急性のあるものかどうかを相談できるサービスだ。
現場での経験が豊富な医師や看護師らが24時間対応するため、判断に迷うような症状に対し、的確なアドバイスをもらうことができる。電話対応によって緊急性が高いと判断された場合、救急車の利用が促される。緊急性が低い場合でも、早期の受診が必要かどうかを判断し、診察を受けられる病院を紹介してくれるという。近年、緊急性の低い119番通報が増加し、本来救急車を利用するべき人たちの元へ行き渡らない状況となっている。今後「#7119」が周知されることで、深刻化している救急車不足も解消できるかもしれない。
【参考URL】http://www.risktaisaku.com/articles/-/3236

03「桐生祥秀」
- ■ 日本インカレ100メートル決勝
- ■ 日本新記録9秒98
日本学生陸上競技対校選手権大会100メートル決勝に出場した『桐生祥秀』。この21歳の陸上選手が、日本新記録となる100メートル9秒98を叩きだした。桐生は大柄な体格というわけではないが、1秒間に最大5歩にも達する高速ピッチを強みとしている。その足の回転数は、世界歴代2位の記録を持つタイソン・ゲイと同じレベルだという。
近年日本の若い陸上選手の実力は格段にレベルアップしており、2020年東京オリンピックでの活躍も期待されている。サニブラウン・ハキームや、ケンブリッジ飛鳥、多田修平など、9秒台をねらう選手は後を絶たない。桐生が先陣を切ったことで、日本男子陸上のさらなる飛躍に期待できそうだ。
【参考URL】http://www.sankei.com/west/news/170909/wst1709090074-n1.html

04「太陽フレア」
- ■ 太陽で起こる大規模な爆発現象
- ■ 無線通信を妨害する恐れ
9月6日(日本時間)に発生した『太陽フレア』により、8日のGPSの誤差が最大で3倍増大していたと国土地理院が発表した。
太陽フレアは、太陽の黒点周辺で起こる大規模な爆発現象のこと。今回の爆発の規模は、通常の1000倍以上で11年ぶりの大規模なものだという。爆発時には、放射線や高エネルギー粒子が放出されるので、通信衛星、放送衛星などの人工衛星の障害やGPSを用いた高精度測位の誤差の増大という影響を及ぼす。加えて短波通信障害や急激な地磁気変動に伴う送電線への影響などが生じる恐れもある。私たちの生活は、高度なテクノロジーに支えられているところが多い。しかし今回の出来ごとにより、世界中の人々が、到底抗えぬ自然の力をあらためて痛感したことだろう。
【参考URL】https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170912-00000034-zdn_n-sci

05「人生100年時代構想会議」
- ■ 安倍政権「人づくり改革」の具体策を検討
- ■ 超長寿社会の生き方を考える
日本人の平均寿命は伸び続け、2007年生まれの人の半数は107歳まで生きられると予測されている。現代は「人生は100年ある」と考えて、生涯設計を行わなければいけない時代なのだ。
安倍政権は、人生100年時代を見据えた「人づくり革命」のための会議『人生100年時代構想会議』を今月11日に開催した。ここでは、従来の「卒業」「就職」「引退」といった“単線型人生”の見直しに加えて、生涯にわたる学習の重要性などが議題となった。また、待機児童対策など全ての世代に向けた社会保障についても意見が交わされたという。65歳で仕事を引退したとしても、残りの人生はまだ30年近くある。この会議が机上の空論にならぬよう、政策実現のための財源確保が今後の焦点となるだろう。
【参考URL】
http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/actions/201709/11jinsei100.html

06「遺贈」
- ■ 自分の遺産を寄付して社会貢献
- ■ 終活の一環として急増
「終活」ということばが一般化し、自分なりの「身じまい」を考える高齢者が増加している。自分の遺産をNPOや企業に寄付する『遺贈』の広がりも、そのひとつといえるだろう。
遺贈の件数は年々増加しており、遺贈について学ぶセミナーなども全国で開催されているという。その背景には、人生の集大成にどんな社会貢献をするかを考えるシニア層の増加が影響しているという。遺贈先には、地元の科学館や動物園などの公共施設、働いていた保育園などかつての職場、身内が世話になった病院など、自分にゆかりのある場所を選ぶ人が多い。シニアの2割ほどが遺贈を検討しているとの調査結果もあり、遺贈が遺産整理の選択肢の一つとなる未来が来るかもしれない。
【参考URL】https://www.j-cast.com/tv/2017/09/07307924.html

07「医療機関ネットパトロール」
- ■ 医療サイト上の虚偽広告の通報窓口
- ■ ネット広告も対象に
信頼性に問題がある医療系キュレーションサイトが検索上位に表示されることが昨年問題となったが、美容医療を巡る消費者トラブルが増加し続けている。そんな状況をうけ、厚生労働省は医療機関のウェブサイト上の虚偽・誇大広告を取り締まるネットパトロール『医療機関ネットパトロール』を開始した。
具体的には、「絶対安全な手術を提供」といった文言や、施術効果を示す画像の加工・修正などをしているサイトが対象となる。不適切な表現があれば表示の見直しを促し、従わない場合は改善指導が行われる。この試みが医療分野で始まったのは、医療情報が生命の維持に著しくかかわるからという理由があるが、今後、この取り締まりが法律や金融分野などでも広まっていくことを期待したい。
【参考URL】https://www.buzzfeed.com/jp/seiichirokuchiki/iryokikan-hp-tsuho?utm_term=.juo2B9NQx#.vkmQVLNql
