01「i’m Watch」
- ■ スマートフォンと連携する腕時計
- ■ Android搭載で通話機能やSNSの閲覧も可能
腕時計を使って相手と交信する。
そんなスパイ映画みたいな光景が現実のものになった。
イタリアのメーカーが発売したAndroid搭載の腕時計「i’m Watch」は、
Bluetoothを使用してスマートフォンと接続することで、
様々な機能を利用することができる。
タッチパネル式の液晶部分を操作して電話帳を呼び出し通話をしたり、
天気や株価、SNSの閲覧も可能だ。
スマートフォンと連携するツールは他にもあるが、
腕時計は普段身につけて使用するので、余計な荷物が増えることもなく、
操作のしやすさも注目すべきポイントといえるだろう。
次はどんな身近なアイテムがスマート化されるか楽しみだ。

02「サイエンスカフェ」
- ■ 技術者と市民がカフェで語り合うイベント
- ■ 科学を身近にする活動が世界的に広がっている
日常生活に馴染みのない科学分野。
これを身近なものにするべく開催されているのが「サイエンスカフェ」だ。
これは科学者と一般の人がカフェでお茶を飲みながら
科学や技術について気軽に語り合うという活動で、
1998年頃イギリスやフランスで始まり、世界に広がったもの。
日本では文部科学省が2006年より全国で無料開催を行っているが、
近年では自治体や企業も開催するようになり、草の根活動的に広まりつつある。
また科学の分野に限定せず、ある分野の専門家と
一般の人との交流の場として利用され始めているのも注目だ。
こういった活動が、将来優秀な技術者を生むきっかけとなるだろう。

03「コンパクトシティ」
- ■ 空洞化を改善して住みよい街づくりを
- ■ 拡散した機能を中心地にまとめる都市政策
目的地が遠くて足を運ぶにも一苦労。
自分が住んでいる都市に、そんな不便さを感じている人も少なくないだろう。
その原因の一つに、ショッピングセンターやファミリーレストランといった
商業施設をはじめ、大病院などの公共施設も広い敷地を求めて郊外へと移転し、
中心市街地の空洞化が加速していることがあげられる。
そんな無秩序に拡散した機能を中心部にコンパクトにまとめ、
住みよい街づくりを目指す都市政策が「コンパクトシティ」だ。
歩いて行ける距離に商業施設や公共施設がまとまることでの利便性、
経済交流も活発になることで中心市街地の活性化など、
多くの効果が期待されている。
現在、札幌市、仙台市、神戸市、北九州市などの主要都市が
この政策を取り入れているとのこと。
今後もより多くの都市でコンパクトシティ化を実現するために、
都市周辺地域の問題点を共有し、
目的を明確にした上での円滑な連携が求められている。

04「SNEP」
- ■ 急増中の孤立無業者
- ■ フリーター、ニートに続く新概念
フリーターでもニートでもない新しい概念
「孤立無業者=SNEP(スネップ)」が話題となっている。
「SNEP」とは、「Solitary Non-Employed Persons」の略。
20~59歳までの学生以外の無職の未婚者のことで、
家族以外の人と2日以上連続で会っていない人を指す。
つまり、友人や先輩後輩といった人間関係を持たず、
社会的に孤立してしまった無職者のことである。
調査によると、SNEPは2000年代に急増しており、2011年の調査では、
60歳未満の無職・未婚者のうち約6割がこの対象だったそうだ。
本来、このような用語は、若年層を指すことが多かったが、
ここ数年は30代や40代、50代の失業者数も多く、
幅広い年齢層で使われるようになった。
新しい概念として、さっそくネットでは注目を集めているSNEP。
果たしてニートのように今後、定着してしまうのだろうか。

05「メールけいしちょう」
- ■ 地域の犯罪情報をリアルタイムで配信
- ■ 身近な防犯対策としておすすめ
つい先日も、東京の吉祥寺で帰宅途中の女性が通り魔によって襲われる、
痛ましい殺人事件が起こった。
海外に比べて日本は治安がよいとされているものの、
事件に巻き込まれる可能性は決して少なくない。
そういったリスクを少しでも軽減するべく、
警視庁は「メールけいしちょう」という行政サービスを行っている。
具体的には、携帯電話などで登録し、自分が住んでいる地域を指定すれば、
その周辺で発生した犯罪速報をリアルタイムで受け取ることができる。
普段忙しいと、地域の犯罪情報に触れる機会は滅多にないが、
身近な防犯対策のひとつとして覚えておきたいところ。
この春、上京する子どもを見送るご両親に、ぜひおすすめしたいサービスだ。

06「タダヤサイドットコム」
- ■ 野菜の無料提供サイトで農家をPR
- ■ マーケティングモデルとしても今後注目のサービス
寒さの影響で野菜の価格が例年より2倍近く高騰している今季、
嬉しいサービスが舞い込んできた。その名も「タダヤサイドットコム」。
農家で余った野菜を、なんとタダでプレゼントするサイトだ。
対象は、形が悪いという理由で市場に出回らなかった野菜なのだが、
味や品質は販売している野菜とまったく変わらない。
長ネギやキャベツなど、随時更新される野菜をサイト上で申し込むと、
抽選で当たるという仕組みだ。
もちろん購入することも可能で、
無料化という顧客満足を入り口とした画期的な販売の仕組みとなっている。
さらに産地直送野菜の美味しさを宣伝することで、
農家のPRと地域活性化にもつなげる意図がある。
ただし、注目のサイトではあるが、送料はかかってしまうのでご注意を。

07「聲の形」
- ■ 週刊少年マガジンに掲載された衝撃の読み切り作品
- ■ 「載せるべきか否か」編集部を二分した問題作
ジャンプ、マガジン、サンデーなど「少年」の名を冠する少年誌を、
以前、もしくは今も愛読しているという人は多いはず。
“夢”“希望”“友情”が主なテーマとされているのだが、
週刊少年マガジンに異色の作品が掲載された。
大今良時による『聲の形(こえのかたち)』。
聴覚障害者に対するいじめを描いた作品で、
2008年に新人漫画賞を受賞したものの、
内容の壮絶さから当時は掲載を見合わされていた。
今回は、「この作品を読んで欲しい」という思いから、
別冊少年マガジンの編集長が講談社、弁護士、
全日本ろうあ連盟と協議を重ねて掲載。
そのリメイク版が週刊少年マガジンへと掲載され、
その結果大きな反響を呼んでいる。
難しいテーマゆえ手放しで絶賛はできないという意見もあるが、
さまざまなリスクをはらんだこの作品を使命感から掲載した編集長の英断は、
ひとりの仕事人として尊敬に値するものであり、
自分もそうでありたいと思わずにはいられない。
