01「アンダーコントロール」
- ■ 招致成功のプレゼンに賛否両論
- ■ 五輪開催までにコントロール可能か?
9月に五輪開催地が決定し、活気を見せている日本。しかし、安倍首相がプレゼンで発言した『アンダーコントロール』という言葉が世界中で物議をかもしている。安倍首相は日本が抱える福島の原発問題について、「政府の制御下にある」という意味で「アンダーコントロール」と英訳した。しかし、その後ネットを中心に国内外で「本当に制御下にあるのか?」という議論が行われている。事実、福島第一原子力発電所を囲う海水から、放射性物質が高濃度で検出されたのもつい最近の出来事だ。7年後の五輪開催までにはたして問題はコントロールされているのだろうか? アウト・オブ・コントロールにならなければいいが…。

02「鶏白湯ラーメン」
- ■ 日本の国民食・ラーメンに“第5のスープ”が登場
- ■ 濃厚! こってり! でもあっさり!
ラーメンスープの味といえば、しょう油、塩、味噌、豚骨あたりが定番だろう。しかし、今第5のスープとしてブームになっている味があるのだ。それが『鶏白湯(とりぱいたん)』。鶏白湯とは、鶏ガラや丸鶏などを白濁するまで長時間煮込んだスープのこと。一説によると、そのルーツは博多の郷土料理・水炊きにあるという。濃厚でありながらも口当たりはあっさりとしており、特に女性からの人気が高い。最近では鶏白湯ラーメンをメニューに取り入れる店が都内を中心に続々とオープンしており、ラーメン業界の新たなトレンドとして話題を呼んでいる。鶏白湯が新たな定番のスープとして定着する日も近いかもしれない。

03「解雇特区」
- ■ アベノミクス「国家戦略特区」の一環として導入
- ■ 企業間の競争力向上が狙いだが…
ネガティブな印象を与えてしまいがちな『解雇特区』という言葉だが、本来の意味は「雇用の流動化を促す特区」のことである。アベノミクス中の「国家戦略特区」の一環として検討されており、秋の臨時国会で法案が提出される予定となっている。それがなぜ「解雇特区」と揶揄されているのか。この特区は、ベンチャー企業と外資系企業の競争力強化を狙ったものだ。これらの企業は、雇用の形態として多くのグレーゾーンを抱えており、それをこの特区では法律によって容認する。すると、企業側が従業員を容易に解雇できるようになったり、残業代の支払い義務を負わずに済んだりするのである。しかし結局、高額な報酬を提示し、成果が上がらなければ解雇するという形態が横行する可能性が高くなる。実現すると、外資系企業の進出は加速するのかもしれない。だが、労働者を守るという面では危うさもはらんでいるこの取り組み。今後の動向が注視される。

04「あまロス」
- ■ 国民的人気ドラマがついに放送終了!
- ■ 放送を楽しみにしていたファンからは悲痛な叫びが…
東北地方を舞台に、ご当地アイドルによる村おこしを描いたNHK連続テレビ小説「あまちゃん」。挿入歌「潮騒のメモリー」はオリコン2位を獲得し、「じぇじぇじぇ」は流行語に…。多くの人々に親しまれ、一躍ブームを巻き起こしたあまちゃんだが、2013年9月28日に惜しまれつつも最終回を迎えた。毎朝の放送を楽しみにしていたファンの中には、放送が終了したことに対する喪失感から、あまちゃんロス症候群、略して『あまロス』に陥ってしまう人々も。インターネット上には、「やる気が出ない」「燃え尽きた」という悲痛な声が相次いで書き込まれた。10月からは、洋食屋を舞台にした後継ドラマ「ごちそうさん」がスタートしたが、果たしてあまロスに陥った人々の心を癒してくれるだろうか。

05「朝残業」
- ■ 残業禁止で朝型勤務へ
- ■ 早朝の時間外手当を増やす新たな制度
ワークライフバランス(仕事と家庭の両立)やダイバーシティ(職場の多様性)に対する意識の高まりから、定時に退社する「ノー残業デー」を設ける企業が増えている。そんな中、大手商社の伊藤忠商事は、フレックスタイム制を原則廃止し、『朝残業』という取り組みをスタート。朝残業とは、残業削減策として深夜残業を禁止し、朝型の勤務を促す新たな制度のこと。正規の勤務時間中に仕事をできるだけ終わらせ、効率が悪くなりがちな午後8時以降の残業を原則禁止にする。その代わりに午前5~9時の時間外手当の割増率を引き上げるというものだ。震災後のサマータイム制の導入や「朝活」ブームにも乗った働き方といえるが、企業にしてみれば、無駄な残業代を払わずに済み、業務の効率化にも寄与する。この新たな制度が根付くのか、今後の動向からしばらく目が離せそうにない。

06「Hummingbird」
- ■ Googleの検索アルゴリズムが進化
- ■ より快適な検索環境の実現に成功
Googleの検索窓に「適当と思われるキーワード」を入力しているにもかかわらず、目当ての情報になかなか辿りつけない…。そんな誰もが経験したことのある “検索ストレス”。そこから人々を解放する可能性が、ついにGoogleから発表された。それが、今回新たに導入された検索アルゴリズム『Hummingbird(ハミングバード)』。そもそも検索アルゴリズムとは何かというと、Googleのような検索エンジンが、入力された情報に対して、どのような結果を表示するかを決めた法則のことをいう。新たに導入されたHummingbirdが、従来のアルゴリズムと異なる点は、Webページの「意味」を捉えて結果を表示するものになっていること。これによって、今まで以上に快適な検索が実現すると言われているが、注目すべきはGoogleのチャレンジ精神。次々と発表されるサービスや技術にも目が行くが、そのエネルギーの核となるGoogleの企業姿勢にも注目して今後の動きを見守りたい。

07「生涯顧客」
- ■ 一発屋企業にならないために…
- ■ お客様に長く愛されるための取り組み
インターネットで多くの情報がやりとりされる現代社会。爆発的な人気を集めたかと思えば、あっという間に飽きられるといった具合に、流行のサイクルが短く極端になっている。企業の業績がこうした流行に左右されては安定した経営は望めないことから、いま『生涯顧客』というマーケティングの考え方に着目する企業が増えているそうだ。これは文字通り、お客様に末永く愛される関係づくりを目指すもので、ロイヤリティの高い顧客の見極めや、関係継続のための最適なアプローチを行うというもの。つい最近までは飛ぶ鳥を落とす勢いだった、GREEやmixiも業績悪化に苦しんでいる。「ワイルドだろ~?」な一発屋企業ではなく、お客様に長く愛されるための取り組みこそがビジネスの成功に欠かせない。
