01「スラムマンション」
- ■ 老朽化&空き室だらけのマンションが増加中!
- ■ 高齢化のあおりは管理組合にも
国交省の調査によると、全国600万戸のうち、約2割が築30年以上の老朽マンションだという。10年後には3割を超えると言われている中、老朽化し空室だらけの『スラムマンション』が問題視されている。一部の地域では、住人のモラルなき行動や設備面での不備が問題化しているが、窓口になる管理組合が機能していないため、近隣住民は苦情も言えないという。こうした問題は、建物の老朽化と共に所有者の高齢化が進むために起きる。自治体が管理組合を支援する地域もあるが、そういった例はごく一部というのが現状だ。一度機能不全に陥った管理組合を立て直すのは、一朝一夕ではできない。スラムマンション予備軍が増えているという危機を受け止め、各自治体で10年・20年後の対策を今から考えることが、今後の課題だろう。

02「安保局」
- ■ 戦力的に領土を守る!
- ■ 67人体制でスタートした新たな組織
世界中に存在する200近い国々。当然、日本もそのうちの一つではあるが、実際どこからどこまでが日本の領土、領海、領空なのか、正確に答えられる人はどれだけいるのだろうか…。そんな中、安倍晋三首相は外交・安全保障政策の司令塔として設置した、国家安全保障会議(NSC)の事務局となる「国家安全保障局」、通称『安保局』を発足。同局は、外務、防衛両省や警察庁の出向組を中心とする計67人でスタートした。初代局長には、元外務事務次官の谷内正太郎内閣官房参与が就任。谷内氏は、早速アメリカやアジア各国を訪問し、カウンターパートとなる各国と意見交換をし、パイプ作りに着手しているのだとか。「今まで以上に戦略的に領土、領海、領空を守っていく」という安倍首相の決意表明を信じて、日本の未来に関わる大きな問題を少しずつ解決に導いてくれることを期待したい。

03「オーディオブック」
- ■ 書籍を朗読したものを録音した媒体
- ■ 海外では電子書籍以上といわれるその市場とは
紙の書籍が売上面で苦戦する中、とって変わろうという電子書籍。しかし、電子書籍以上の市場規模といわれている媒体があるのをご存知だろうか。それが『オーディオブック』だ。主に書籍などを声優や俳優が朗読した、文字通り“聴く本”。海外では、紙の書籍が発売されると同時にオーディオブックが発売されるケースも多く、サービスとして定着している。だが日本では、例えば漫画やライトノベルを録音したドラマCDなどが普及し始めてはいるものの、「朗読したものを聴く」という文化自体がなかったために認知度は低いのだ。ただ、ユーザーの活字離れや移動時のビジネスマンといったように、その需要自体は決して少なくない。これから、電子書籍と並ぶ新しいメディアのひとつとして、より身近な存在となってくるのではないだろうか。

04「ご朱印ガール」
- ■ ご朱印を集める若い女性が急増中
- ■ 可愛らしいデザインのご朱印帳が続々登場
2013年の一大イベントとして話題を呼んだ、伊勢神宮と出雲大社の式年遷宮。テレビや雑誌では特集が組まれ、旅行会社が企画した参拝ツアーも人気を集めた。こうした背景や、昨今のスピリチュアルブームをきっかけに近頃増えているのが『ご朱印ガール』だ。「ご朱印」とは、神社や寺院を参拝した証としてもらえる印章と墨書のこと。ご朱印というと、これまでは主に中高年が和綴じのご朱印帳に集めるイメージが強かった。しかし、昨今の参拝ブームや式年遷宮をうけて、若い女性参拝客を意識したパステルカラーの可愛らしいものや、和柄をモダンにアレンジしたデザインのご朱印帳が登場。それがきっかけとなり、ご朱印を集める20~30代の女性が増えているという。またも○○ガールの登場か…という気もしなくもないが、日本文化継承の糸口は、意外なところに隠されているのかもしれない。

05「就活商法」
- ■ 就職に焦る学生を狙った詐欺が横行
- ■ 学生を詐欺の被害から救おう!
大学生には、早ければ年末から企業就職の面接に行くなど、就職活動(就活)を始めている人も多いかもしれない。そんな就活中の学生を狙った『就活商法』が、いま大きな問題になっている。就活商法とは、就活中の学生に「就職に役立つ」とうたって高額商品を売りつける詐欺のこと。ある学生は、就職に対して敏感な時期に「このセミナーを受ければ希望の企業に就職できる」などと説得され、約60万円の契約。結果的に就活どころではなくなってしまったそうだ。中には泣き寝入りするしかないケースもあり、その手口は実に悪質。被害者が増加傾向にあることを受け、各大学や消費者センターでは注意を呼びかけている。社会人未経験の学生には正しい判断がしづらいこの詐欺。明日の日本を支える新社会人を守るために、学校や公的機関からの対策が求められるだろう。

06「スマートエンジェル」
- ■ ベビー用品専門店からプライベートブランド登場!
- ■ 高品質・低価格を支える企業努力
ベビー子ども用品専門店の株式会社西松屋の『スマートエンジェル』が注目されている。スマートエンジェルとは、プライベートブランド(以下PB)として高品質・低価格をテーマに開発されたベビー用品のこと。通常、PBは企画から生産・販売まで一貫管理することでコストを抑えるが、製造委託するメーカーなどに生産管理を任せるケースが多い。それによる品質が安定しないという問題があった。しかし、西松屋は生産管理も自社で行い、徹底した品質管理とコスト管理で高品質・低価格を実現。目玉商品のベビーバギーは、機能性に優れながらも平均価格の1/3ほどの値段で買うことができ、発売以来人気を博している。高品質を保ちながらコストを抑えることは多大な企業努力が必要となるが、それによって得られる生活者からの需要と信頼は、他社と差をつける大きな強みになるだろう。

07「JPX日経400」
- ■ 新たな株価指数がスタート!
- ■ 日本の株式市場の魅力を国内外にアピール
これからは、資産運用が必要な時代といわれている。貯蓄はもちろん重要だが、年金だけではセカンドライフの生活は難しいため、運用で資産を増やすという選択肢が注目されている。そんな時代の流れから、日本経済新聞社と東京証券取引所による新たな株価指数『JPX日経400』が、今年の1月6日にスタートした。株価指数といえば、日経平均株価やTOPIXがおなじみだが、その特徴は、投資魅力の高い企業を組み入れ、国内外の投資家に日本株市場の存在感をアピールする狙いを持たせたこと。400という数字は、株式相場のけん引役となる扱う銘柄の400社を指し、3期連続の営業赤字、最終赤字の企業などは除外される。まだマイナーな指数ではあるものの、NISA(少額投資非課税制度)のスタートと合わせて、今年は投資市場に大きな変化をもたらす1年となりそうだ。
