01「通訳案内士」
- ■ オリンピック招致成功によって注目された職業
- ■ 気軽に頼める民間外交官
昨年、東京五輪招致に沸いた日本だが、それを機に今注目されている職業がある。それが『通訳案内士』である。通訳案内士とは、報酬を得て、通訳案内(外国人に付き添い、外国語を用いて、旅行に関する案内をすること)を行う人のこと。ただの通訳と通訳案内士の一番の違いは、主観を入れて接することが許されているという点だ。自身がおすすめしたい観光地やお店など、“おもてなし”の気持ちを含めることが許される、いわば気軽に頼める民間外交官のような存在である。主な資格取得者は、旅行会社の社員や、フリーでアテンドしたい方など。通訳案内士を通して、日本の本当に良いところが、観光客に伝わることを期待したい。

02「賃貸カスタマイズ」
- ■ 賃貸なのに改装OK?
- ■ 空室率上昇の救世主となるか
オシャレな部屋に住みたいけど、デザイナーズマンションを借りる余裕はない…。そんな人に耳よりの情報がある。それが『賃貸カスタマイズ』だ。一般的な借家の場合、「現状回復義務」があるため、壁に釘1本打つのにも気を遣う。ところが最近「改造OK」を謳い文句にした物件が増えているという。ある調査では、およそ半数の人が「賃貸だと手を加えられないから」という理由で、長期的に住むのは嫌だと答えており、「部屋のリフォーム等を行いたいと思ったことがある」という人は全体の9割にものぼる。こうした改装ができないことへの不満に加え、空き家の社会問題化を背景に、カスタマイズOK の物件が急激に増えてきたというわけだ。さらに国土交通省は2014年3月、“借主負担DIY”の賃貸借契約を認める新たな指針を打ち出している。たとえ借家であっても、思い描く通りの「夢のマイルーム」に住める日は遠くないかもしれない。

03「ミミズビジネス」
- ■ 農業だけでなく医療分野にもミミズが登場!
- ■ 私たちの健康はミミズにお任せあり!?
近年高まってきているオーガニックブームにより、有機野菜の人気が高まってきている。そして、それと同時に需要が高まりつつあるのが『ミミズビジネス』だ。これは、家畜のフンなどの農業廃棄物をミミズに食べさせて分解したものを再利用し、堆肥にして販売すること。ミミズを使用した堆肥は、化学肥料に比べて野菜への栄養価が高く、人にも無害だという。また、ミミズから抽出されるタンパク質や酵素が、狂牛病や血栓に対して効果があることが判明し、サプリメントとして活用する事例も増えてきているのだとか。農業だけでなく、医療の分野にまで進出しつつあるミミズビジネス。今後、私たちの生活にミミズが大きく関わってくる日も遠くないだろう。

04「まちゼミ」
- ■ 愛知県岡崎市の誇れるイベント
- ■ 無料でその道のプロから学べる、得する町のゼミナール
最近では、全国各地に大型商業施設が建っているが、その一方で地方の商店街が“シャッター通り化”してしまっている。そんな商店街を盛り上げようと、愛知県岡崎市が発信した興味深いイベントが各所で行われている。その名も『まちゼミ』だ。愛知県岡崎市の中心街にある商店の人が講師となり、プロフェッショナルな知識や情報、コツを無料で受講者に教えてくれるゼミである。時間は大体1時間から1時間半で、直接質問することもできる。商店側は、消費者にお店を知ってもらえるチャンスになり、消費者の本音や要望を聴くことが出来る。また、その土地の商店がその土地の消費者と直接交流することで、繋がりが強まり、商店側のイメージアップにも繋がることもあり、今では全国の各市町村でこうしたゼミが開かれている。偽装問題などが心配される昨今。こうした試みが、信用・信頼につながることを体現しているのではないだろうか。

05「ハコビジョン」
- ■ 映像×フィギュアで楽しめるお手軽玩具!
- ■ 入手困難になるほどの人気商品に
近年、映像を建物に投影するプロジェクションマッピング技術が、世界中のイベントで活用されている。だが、見たくても見に行けない…なんて人も多いだろう。そんな人にオススメなのが、『ハコビジョン』だ。これは、スマートフォンを使って自宅で手軽にプロジェクションマッピングを楽しめる玩具のこと。まず、パッケージの箱を開き、半立体のフィギュアとクリアプレートを取り出し、天面部を切り取った箱にセット。次にスマートフォンで専用QRコードから映像にアクセスし、箱上面からフィギュアに投影すると、手のひらサイズのプロジェクションマッピングを楽しむことができる。発売当初はコンビニで販売されていたが、発売と同時に話題になり、現在は入手困難だという。近日中には新作が登場するそうなので、気になる方は早めの購入をおすすめする。

06「神社検定」
- ■ 日本のこころをどのくらい知っていますか?
- ■ 神道の知識を問う検定試験
「お稲荷様」「八幡様」「天神様」など、私たち日本人にとって身近な存在である「神社」。しかし、私たちは果たしてどのくらい神社や神道を理解しているのだろうか? そんな日本の歴史や文化に深いかかわりを持つ神社・神道について、簡単に腕試しができる試験が『神社検定』だ。神社検定とは、日本の神話や、日本の伝統行事、神社への参拝方法など、日本文化の源ともいえる神道の知識を問う、神社本庁監修の検定試験のこと。例えば、神社に参拝するときのマナーである「2拝2拍手1拝」の起源や、お正月にお馴染みの門松や鏡餅や鏡開きの意味を問うなど、私たち日本人の生活に密着した内容となっている。空前の神社ブームを背景に、前回の試験では約6000人の応募があったというこの試験。うんちくを語りたい人も、ガイドに活用したい人も、生涯学習のテーマにしたい人も、是非ともこの機会にトライしてみてはいかがだろうか。

07「無人地域」
- ■ 日本国土の6割が無人に
- ■ 36年後の日本を試算
国土交通省は、2050年になると人口減少により日本国土の約6割が無人になるという試算を発表した。まず、日本の面積約38万平方キロメートルをそれぞれ1平方キロメートルごとに分け、それぞれの人口推移を計算する。すると、今現在全体の半分強に人が住んでいるが、2050年にはその2割が無人になり、残る面積のうちでも6割で人口が半分に減ると言う。この試算に基づき、国土交通省では地方ごとに拠点に人・モノを集中させ、それぞれの拠点を繋ぐ力をさらに強めることで、人口が減っても国力を維持しようという狙いから、「国土のグランドデザイン」という基本方針をまとめた。過疎化・少子化・都市への人口集中といった様々な問題を含むこの『無人地域』。36年後にはどこまで現実になっているのだろうか。
