これからの選ばれるビジネス!

これからの選ばれるビジネス!中島セイジのビジネスの達人

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時流度チェック

01「しっぽ不動産」

  • ■ 家と猫のセット賃貸
  • ■ 猫の殺処分ゼロに挑む

野良犬の処分数は年々減少しているものの、野良猫の処分数は未だそれを大きく上回っている。そんな問題を解決するため、NPO法人東京キャットガーディアン(以下TCG)は保護された成猫付きの賃貸ビジネス『しっぽ不動産』を始めた。
これはペット飼育が可能な物件や、保護された成猫付き物件を貸し出すというもの。成猫はもらわれにくく、猫の飼育が可能な賃貸も少ないため、なかなか引き取り手が見つからない現状がある。それを解決するために始まったビジネスだが、貸し出された猫は契約が更新されたり、退居時にそのままもらわれたりすることが多いため、結果的に里親探しにも成功しているという。TCGは動物病院やペット保険などのサービスも展開しており、その活動は猫の保護だけに留まらない。保護活動を続けていくため、社会問題を積極的にビジネスに変換する姿勢は、ソリューションビジネスの鑑とも言えよう。

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02「ウェブカメラ」

  • ■ 他人に見られているかも?
  • ■ “防犯カメラの”セキュリティに注意喚起

防犯意識の高まりから、公共の場だけでなく、自宅などのプライベートな場所にも設置が広まっている監視カメラ。中でもインターネットに接続している監視カメラは『ウェブカメラ』と呼ばれ、設置者はどこにいても操作や確認ができることが利点だ。ところが、セキュリティ対策を行わず、第三者に操作や閲覧を許してしまっている監視カメラが多いという。
ウェブカメラは、関係者しかアクセスできないようにパスワードを設定することが一般的だ。しかし朝日新聞社の調べによると、実際は調査対象の3割以上がパスワードの設定を行っていなかったという。その中には店舗の売り場だけでなく、事務所の従業員控え室など、情報漏えいにつながりかねない場所もあった。第三者からアクセス可能ということは、窃盗をはじめとした事件につながる可能性がある。インターネットは便利であるものの、利用に応じた知識が必要な時代のようだ。

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03「ローカル
・アベノミクス」

  • ■ 地方経済活性化を推進
  • ■ 成果は安倍内閣の今後にも影響

安倍内閣において度々注目されていた「アベノミクス」。株高や輸出産業の業績拡大などで効果が顕著になる一方、都市部や大企業にのみ利益が集中していると言われてきた。そんな中、政府は今年2月に官民対話にて『ローカル・アベノミクス』を通じた成長力強化を議論する方向を表明した。
これは、地域経済活性化に向けた経済政策のひとつで、アベノミクスの成果を全国の地方へと拡大させることを基本的な主旨としている。農業を生産産業にする支援体制のあり方を話し合うほか、訪日外国人客の増加が追い風になっている観光産業のテコ入れなどにも意見を出し合うという。また、ただ支援するだけでなく、地方の自立を「後押し」という形で重点的に支援することも視野に入れているそうだ。高い支持率を持つ安倍内閣ではあるが、ローカル・アベノミクスの成果は今後の支持率にも大きく影響するといわれている。安倍内閣による地方経済への今後の展開に注目したい。

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04「ウォーキング
バイシクル」

  • ■ “歩く”ことで“走る”自転車
  • ■ 有名デザイナーなどが多数参画

電車、タクシー、自家用車などの様々な移動手段がある中、減少しつつあるのが「徒歩」での移動。ちょっとした近所やコンビニまでの道しか歩かない…なんて人も多いのではないだろうか。そんな人を中心に、今注目されているのが『ウォーキングバイシクル』だ。
これは、歩くような動作で前に進む三輪自転車のこと。普通の自転車と違い、サドルとペダルが無い代わりに足を乗せるステップがあり、そこに立ったまま踏み込むことで前に進む仕組みだ。“歩く”ことで自転車が“走る”ため、ウォーキングにも活用できるという。元々は高齢者が少ない負担で遠い距離を進むことができ、さらに足腰の運動もサポートできることを目的に開発されたが、開発にデザイナーの原研哉やコピーライターの岩崎俊一などの著名人を起用したことで、若者からの支持も高い。海外からの問い合わせも増えているそうで、これからは「歩く」ことへの注目も高まりそうだ。

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05「原晋監督」

  • ■ 青山学院大学駅伝監督
  • ■ 39年ぶりの完全優勝の秘訣は?

2016年の第92回箱根駅伝は、昨年に続き『原晋(はら すすむ)監督』率いる青山学院大学の圧勝に終わった。その強さもさることながら、青山学院大学陸上競技部の駅伝監督である原晋氏にも今、注目が集まっている。原晋監督自身は箱根駅伝の出場なし、卒業後は中国電力実業団に所属するも1年目で故障するなど、決してエリートランナーとは言えない。しかし、引退後に営業マンとして同社で働き出すと、新規事業の立ち上げや顧客獲得で活躍し、伝説の営業マンと呼ばれたそうだ。そこで得たものを活かし、2009年の33年ぶり本戦出場からわずか5年でチームを2度の総合優勝に導いている。こうした異色の経歴と抜群の実績は、ビジネスマンにとっても学ぶものが大きいとして、講演等の依頼が絶えないという。昨年の初優勝以来、すでに自らの成功体験を元にした著作を3冊も発表した原晋監督。彼の著書が、ビジネスマン必携の一冊になる日も遠くないのかもしれない。

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06「つながるクルマ」

  • ■ インターネットと車を常時接続
  • ■ 顧客・メーカー双方に利点

技術の進歩と共に、車にも新たな時代がやってきた。大手自動車メーカーであるトヨタ自動車が『つながるクルマ』を増やしていく方針を発表した。
つながるクルマとは、インターネットに常時接続することで、さまざまな情報をリアルタイムで受け取れる機能が搭載された車のこと。主に“コネクテッドカー”と呼ばれるもので、2017年以降からアメリカで発売される新型車を始め、順次日本の大衆車にも広げていく予定だ。また、スマートフォンと連携したアプリの活用も視野に入れているという。情報がクラウド化されているため、顧客はトヨタのサーバーから最新の地図のダウンロードや事故時の自動通報などができる一方で、トヨタは顧客の運転状況などのビッグデータを収集して製品開発に活かす狙いがあり、他社メーカーでも開発が進んでいる。コネクテッドカーの市場は今後大きくなることが予想されており、日本でも変化を迎えるであろう自動車に注目が集まっている。

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07「マリオ・ドラギ」

  • ■ ドラギ・マジックならず
  • ■ 今後の手腕に世界が注目

2015年12月、欧州中央銀行(ECB)が発表した追加金融緩和策が市場からの不満を買い、世界的な株価の下落につながったことが話題になった。その中でもキーマンとなるのが、ECB総裁である『マリオ・ドラギ(ドラギ総裁)』だ。
ドラギ総裁といえば、「ドラギ・マジック」が有名だろう。具体的な金融政策を発表することなく、何かについて検討するなどの発言だけで株価や為替レートが変動し、市場にとってよい方向へ好転する現象のことだ。この他にも、ギリシャ危機の解決へ尽力し、第2のリーマンショック発生を防ぐなどその手腕は高く評価されている。しかし、今回のECBが発表した金融政策は、市場を失望させる内容としてドラギ総裁への評価を大きく下げる結果となった。これに対しドラギ総裁は「金融政策は市場の期待に応えるためのものではない」という冷静な発言もしており、今回の金融政策が実体経済でどのように影響するのか、世界中から注目が集まっている。

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