01「パテント・トロール」
- ■ 特許侵害で賠償金を得るビジネス
- ■ 巨額の賠償命令も
様々な技術革新が進むIT業界で『パテント(特許)・トロール(怪物)』が問題になりつつある。
パテント・トロールとは、自社の特許が他社で使用されている例を見つけては、特許権侵害を理由に損害賠償請求訴訟を起こし、賠償金を得るビジネスを指す。これは特にアメリカに多く、特許を保有しているもののあまり活用していない企業や、個人の特許権保有者から大量に特許権を買い占めては、大企業の製品に対して訴訟を起こすのが特徴だ。中には、日本円にして600億円以上の賠償が命じられたケースもあるという。日本においても、特許権を侵害すれば損害賠償義務が生じるため、同じ問題が起こりうる。複雑なIT業界において、今後はパテント・トロールに注意すべきだろう。
【参考URL】https://news.nifty.com/article/item/neta/12154070219/

02「スローファッション」
- ■ 良い服を長く愛用する動き
- ■ メイド・イン・ジャパンが見直されている
毎年様々なファッションが発表される中、『スローファッション』が世界的に注目を集めている。
スローファッションとは親から受け継いだ服や良質な服などを、愛着を持ちながら長く着る動きを指す。「大量生産・大量消費」のファストファッションとは対照的であることが特徴だ。スローファッションの台頭には、アパレル業界が抱える問題がある。各アパレル会社はコストが安い海外の工場に製造をシフトしたが、現地での劣悪な労働環境などが指摘され、世界的な問題になっている。この動きを受け、高品質かつ長持ちする衣類が見直され、メイド・イン・ジャパンなどの関連商品を陳列するアパレルショップが増えつつあるという。近年、食の品質への関心が高まる中、その動きは衣類にも広がっているようだ。今後の広がりに注目したい。
【参考URL】http://matome.naver.jp/odai/2146951827392006601

03「NOREL」
- ■ 車を自由に乗り換え
- ■ 生活スタイルに合わせられる
物を所有しない若者の増加に伴い、服などを好きなだけ借りられたり、音楽が聴き放題になったりする定額サービスが増えている。そしてついに今年の8月、車の乗り換え放題ができる定額サービスまでもが始まった。
『NOREL(ノレル)』は、毎月定額を支払うと、90日ごとにほかの車種に乗り換えができるサービスだ。ユーザーは、友人とのキャンプや恋人とのデート、大家族での外出など、生活シーンやスタイルに合わせて車を乗り換えられるというメリットがある。また、保険料や各種税金もこの料金に入っているため、ガソリンと駐車場の用意だけで車を所持できるのだ。インターネットでは安さ故にビジネスとして成り立つかを心配もする声もあるが、車離れが深刻化する車業界からは熱い注目を浴びている。
【参考URL】http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000020448.html

04「スマートスタジアム」
- ■ IT化されたスタジアム
- ■ 日本でも導入が進む
東京五輪が2020年に迫るなか、スポーツの舞台としてますますその重要性を増すスタジアム。そんなスタジアムが、いま『スマートスタジアム』として進化し始めている。
スマートスタジアムとは、その名の通りIT技術を管理に導入したスタジアムのこと。海外ではIT技術でスタジアム内のインフラ設備を監視したことで、年間の水や電気消費量の削減に成功した事例も出始めている。日本でもJリーグを中心としてスタジアムのIT化を進める動きが始まっており、大宮のサッカースタジアムでは無線LANの導入を積極的に行っている。スポーツのエンタメ性を高めるためにも、スマートスタジアムは有用であり、今後ますます増えてゆくだろう。
【参考URL】http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/09/j_3.php

05「タイムフリー聴取」
- ■ 過去のラジオも聴ける
- ■ 業界初のサービス
視聴者のテレビ離れが取り沙汰され、各テレビ局がインターネット放送を始めるなか、ラジオ業界でも似たような動きが起こっている。
『タイムフリー聴取』とは、放送日から一週間限定でラジオのインターネット配信をするサービスのことだ。これはインターネットラジオの「radiko.jp(ラジコ)」が始めたサービスで、ユーザーは期間内なら何度でも過去のラジオを聴くことができる。タイムフリー聴取では視聴者が好きな時間に情報を得られるため、リスナー拡大の可能性があるそうだ。また、インターネット配信だとユーザーに合わせて広告を流しやすく、音声広告市場の活性化も期待されている。現在のラジオ業界は縮小の一途を辿っているが、新サービスによって起死回生が起こるかもしれない。
【参考URL】http://news.mynavi.jp/articles/2016/09/26/timefree/

06「仮想発電所」
- ■ 小さな発電施設をひとまとめに管理
- ■ 電力不足解消のための試み
実用化が急がれる、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギー。そんな中、実用化時のネックとされている、気象条件によって左右される発電量の問題を解決する手段として、『仮想発電所』が注目されている。
仮想発電所は、家庭やビルなどに点在する多数の小規模な発電設備を、仮想の大きな発電所としてひとまとめに管理する仕組みのことで、たとえば一括して蓄電しておいた電気を、緊急の電力不足に充てることもできる。ソーラーパネルの普及が進み、自家発電した電気を蓄電する一般家庭や企業が増えており、より効率的な電力管理として仮想発電所が試みられている。うまくいけば、省エネにも役立つことが見込まれ、今後の動きを注視したい。
【参考URL】http://newswitch.jp/p/5581

07「EMIEW3」
- ■ リモートにより高度な接客を実現
- ■ 日本のテクノロジーを体験できる
羽田空港内や東京駅構内で人型ロボット『EMIEW3(エミュースリー)』を使った接客サービスの実証実験が始まっている。
「EMIEW3」とは日立製作所が開発した、自律性が高く、接客・案内の支援を得意とした人型ロボットのこと。特徴は、主となるシステムをクラウド上に実装することで、計算機能や業務システムなどの複雑な処理をスムーズに行えるようにしたところにある。これにより、立ち止まっている人を見つけて相手に合わせた言語・動作・説明を行うといった、高度な案内も可能になった。今後、JR東日本と日立製作所は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、主要な駅での導入を目指している。「EMIEW3」は日本のテクノロジーを気軽に体験できる入り口になりそうだ。
【参考URL】http://toyokeizai.net/articles/-/113065
